万物が凍る大寒 寒仕込みで適度な滋養強壮

万物を凍らせるといわれるほど厳しい寒さを迎える大寒(だいかん)。
1月20日は二十四節気の最後、大寒です。この日から立春までの期間をいいます。「寒の内」の真ん中で、最低気温が観測されるのもこの頃が一番多くなっています。武道などでは寒稽古が行われ、凍り豆腐、寒天、酒、味噌など寒気を利用した食物が仕込まれる時期でもあります。
いよいよ究極の冬を迎えますね。豪雪地帯では連日の除雪に体力を消耗していると思います。雪の少ない地方でも、今冬一番の寒気団が張りつき、極寒の冷え込みを記録しています。インフルエンザも猛威を振るい、風邪が流行しています。うがいや手洗いを忘れずに風邪を予防してくださいね。

大寒①

そんな厳冬の中、剣道、柔道などの武道においては精神力を鍛えるという意味で、この期間に早朝練習として寒稽古を行ったり、北海道木古内町では厳寒の津軽海峡に飛込み、その年の豊漁豊作を祈る「寒中みそぎ祭」なども行われました。その事前準備も大変でしょうね。我々経験のない者がいきなり凍えるような海に飛び込んだら一発で心臓麻痺を起してしまいますよ。

このような荒療治で大寒を克服するのもいいですが、大寒を機に美味しい健康食で風邪を予防したり、滋養を強壮する方法もあります。それが先達から古来承継されてきた日本伝統の食文化です。

大寒②
大寒の日に産まれた「大寒たまご」。寒さが厳しいこの時季、鶏の産卵数も本能的に少なくなるそうです。寒さに負けず産み落とされた卵は滋養に富んでおり、食べると1年を健康に過ごせたり、金運が上がり、お金に困らないといわれているようです。割った卵は黄身の部分が盛り上がり、箸でつまんでも破れにくいようです。飲み込んだ濃縮の黄身は、いかにも元気もりもりになってしまいそうですね。

寒たまごを使ったバウムクーヘン。3年程前買って食べたことがあります。何だか濃縮の黄身による粘りの強いバウムクーヘンのようで、ひと際美味しさが際立っていましたよ。

大寒③
大寒は最も寒さが厳しいことから、空気中の雑菌が少なく、水質も良いとされています。このことから様々な食べ物を仕込む時期で、大寒仕込みというそうです。家庭の食卓を潤す味噌もこの頃に仕込まれるんですね。発酵食品の味噌は生きている酵素や菌を頂くことで、自然と体調を整えることができます。

昔は各家庭でも味噌を作っていました。いわゆる「マイ味噌」ですよね。今の小家族と違って昔は大家族。作るのも大量生産でした。子供の背丈ぐらいの大きな桶に柔らかく茹でた大豆を入れ、きれいに洗った足で踏み潰します。今考えると不衛生だったようにも思えますけど、足に伝わる大豆の感触を楽しんでいました。子供の頃だったので詳しくは分かりませんが、この時糀と塩を混ぜていたんだと思います。
仕上がった味噌は立方体の味噌玉にし、軒下に吊るして数か月乾燥させます。後は勝手に発酵し味噌の出来上がりということになるんですよね。自分で作ったマイ味噌、格別に美味しいですよ。

大寒④
寒仕込みで語られるべきものに酒の寒仕込みがあります。水は酒にとっての命です。大寒の頃の水が一番安定していて腐りにくく、雑菌が少ないこの時期に酒造りが始まります。酒造りの技術に熟達した杜氏たちが、それぞれ伝統を誇る技術を今日まで伝えてきました。
この時期仕込んだお酒は3月頃、新酒の利き酒として蔵出しされます。水、米、麹、酵母などの組み合わせで出来上がるお酒はまさに十人十色。その組み合わせの一つ一つが全国の蔵元の味となるわけですね。

岩手県花巻市の国道4号線に道の駅「石鳥谷」があります。そこに併設されている「南部杜氏伝承館」は、酒造りの伝統文化を保存・伝承する施設。南部杜氏は越後杜氏、丹波杜氏とならび、日本三大杜氏の筆頭に数えられ、洗練された酒造りの技には定評があります。現在232人が登録されており、越後杜氏の331人に次ぐ規模を誇っています。
一昨年ここ「南部杜氏伝承館」を訪ねてみましたが、全国の清酒の一斗樽が積み重ねて展示され、直径2メートル、大人の身の丈以上もある酒仕込み用桶は壮観でしたよ(詳しくは過去記事2013年10月10日「食欲の秋、飲物の秋 南部杜氏を往く」を参照)。
お時間のある方はぜひ一度訪ねてみてください。


二十四節気 大寒(だいかん)◇
二十四節気二十四番目最後の節気。1月20日および立春(2月4日)の前日まで。
暦便覧は「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」
最も寒い頃。大雪が降り、氷がはりつめる。
◆大寒の七十二候は次の通り。
第七十候(大寒初候)1/20~1/24 款冬花(ふきのはな、さく)
凍てついた地面に蕗の花が咲き始める頃。地面には雪が積もり、強い寒さが襲ってくる時期ですが、草花は春に向けて着実に動き出しています。


今日の独りごと

今日の独りごと01201月15日は小正月、どんど焼きの日でもありましたね。青竹や藁、杉の葉などでやぐらを組み、持ち寄った古神札や松飾り、書初めなどを燃やす正月最後の行事。近くの氏神神社では16日行われました。宮司さんの祈祷した後、火が点けられ炎が空高く舞い上がっていきます。年神様が煙に乗って天上の地にお帰りになりました。
昨今では火災の恐れがあるということで民家の密集地では禁止されているようですが、この日は風も穏やかで絶好のどんど焼き日和でした。それでも消防署員は付きっきりで監視です。
無事焼き終わった後には燃えない土器や金物の山。神具の一部とはいえ、どうして燃えない土器まで一緒に出すんですかね。そうでなくとも塩化ビニール(ビニール袋)などでダイオキシン発生問題が一時話題になりました。塩化ビニールの焼却がダイオキシン発生の直接原因ではないにしろ、どんど焼きへの荷物の持ち込みには紙袋を用意した方が良さそうですね。


参考サイト:暦生活ちょっとした工夫で心豊かな生活をgreenz.jp酒匠館宇和島市カルチャーセンター


人気ブログランキング参加中!
人気ブログランキングへ
↑あなたのお気持ちを有難く頂戴します。

テーマ:実用・役に立つ話
ジャンル:趣味・実用

凍てつく寒さも節分で寒の明け

最近ガラス戸を横切るたびに猫背になっている自分の姿が気になっていました。これは寒いだけじゃないですよね。正しい姿勢をと、その時は胸を張ってみるんですが、すぐまた元の姿勢に逆戻り。
正しい姿勢とは、立ったときに真横から見て、耳、肩、わき腹の中間、腰、ひざの横、くるぶしが一直線になっている状態なんだそうです。壁を使って正しい姿勢を覚えようと、つま先を少し開いて、後頭部、肩、お尻、ふくらはぎ、かかとの5ヶ所を壁につけ、練習してみました。そしてお腹とお尻にキュっと力を入れ、壁と背中にできるだけ空間ができないように立ってみました。
う~ん、それを維持するのはなかなか難しい。財布が潤っていれば無意識のうちに正しい姿勢を取れるかもしれませんね(笑)。

ひな鳥

冬の終局 大寒
さてさて2月3日までは二十四節気の最後、大寒です。長い冬でしたね。凍てつく寒さもこの日まで。4日の立春からは次第に寒さも和らぎ、季節は春へと向かいます。七十二候では1月30日より2月3日までが「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」となり、終わると冬の季節を閉じることになります。
春の兆しを感じた鶏が交尾をし、鶏小屋に入って卵を産む時候です。動植物は人間が感じ取れない季節の機微を感じ取ります。夜明けを知らせる鶏は長い冬の終わりを告げるにふさわしいものでした。
子供の頃は鶏を飼っている家庭も多く、毎日鶏小屋に入って産んだばかりの卵を集めていたものです。今では養鶏家庭も減り、卵ご飯も朝の食卓にはなかなかお目にかかれなくなりました。

季節の終焉は豆まきと恵方巻
立春の前日、節分には豆まきをする風習がありました。季節を分ける節分。もともとは立春、立夏、立秋、立冬の前日、年4回ありましたが、旧暦による新年の始まりとされる立春の前日のみが節分として一般的になったのです(詳しくは過去記事2013年1月31日「立春は二十四節気の始まり」を参照)。
この日、邪気を祓い、幸せを願う様々な行事が行われてきました。室町時代、宮中で追儺(ついな・俗にいう鬼やらいや厄払い)という行事が行われ、そのひとつである豆打ちの名残りが豆まきとして定着したようです。一時各家庭でも豆まきの行事は行われていましたが、今では各地の神社やお寺で、その年の年男、年女が豆を撒くようになりました(詳しくは過去記事2010年1月31日「豆まき、恵方巻、福茶で厄年を追い払う」を参照)。
私も小さい頃、暗くなると玄関口に向かって、父親が「鬼は外、福は内」と叫んで撒いたこの地方特有の落花生を一生懸命拾い集めていました。歳の数だけ食べると魔除けになるといいます。厄年の方は自分の年齢に1個加えた豆を食べると厄除けになるそうです。

豆と恵方巻また近年では、関西地方が発祥といわれている太巻き寿司を食べる習慣。歳徳神のいる恵方に向かって、無言で丸かじりしながら願い事をすると夢がかなうそうです。夢が叶うといっても無言で丸かじり。異様な感じもしますけどね。今年の恵方は東北東です。
皆さんの地域では恵方巻食べておりますか。こちらでは最近スーパーやコンビニなどで見かけるようになりましたが、まだまだ浸透はしてないようですね。


2月4日は春を告げる立春
節分が終わると待望の春がやってきます。4日からいきなり春というわけにはいきませんが、野山には緑が芽生え、里の雪はゆっくりと融けはじめます。

新しい二十四節気の始まる立春。この季節の巡り合わせを「華麗なる歳時記」では毎年、追って紹介して来ましたが、今回で7巡目を迎えます。その都度その季節の彩をしたためてまいりました。二十四節気の詳しい内容は左サイドのカテゴリーあるいは下記二十四節気メモからご覧いただくとして、今年は今までの更新ペースを維持しながら、さらに視野を広げ、地元を中心としたその季節の特色、気候、風土、観光、町の動き、出来事などに目を転じてみようと思います。
あまり期待しないでお待ちください。途中で挫けるかもしれません(笑)。


◇二十四節気 立春(りっしゅん)のメモ◇
二十四節気一番目の節気。2月4日および雨水(2月19日)の前日まで。
暦の上で一年の始め、春の始めとされ、暖かくなりはじめる。
◆立春の七十二候は次の通り。
初候 第一候(2/4~2/8) 東風解凍(はるかぜ、こおりをとく)
東の風が吹き始め、氷を溶かしはじめる時季。
次候 第二候(2/9~2/13)黄鶯睍睆(うぐいす、なく)
まだ寒さは厳しいが、黄鶯(こうおう・うぐいす)が山里で声美しく鳴きはじめる時季。
末候 第三候(2/14~2/18)魚上氷(うお、こおりをいずる)
魚が肥えて躍る時季。


ご迷惑をお掛けしております。本日はあなたのコメントを承っております。







参考サイト:びお、七十二侯がまるごとわかる本、テポーレトクトク便りVol.378
写真協力:写真素材-フォトライブラリー

人気ブログランキング参加中!
人気ブログランキングへ
↑あなたのお気持ちを有難く頂戴します。

テーマ:実用・役に立つ話
ジャンル:趣味・実用

大寒に見られるダイヤモンドダスト

今日20日は二十四節気の大寒です。大寒の初侯は「款冬華(ふきのはな さく)」。蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す頃と言われています。雪解けを待たずに顔を出す春の使者。一番早くでてくる山菜ですね。冬眠から目覚めた熊は最初にふきのとうを食べる、などとも言われています。

とはいえ、今は寒中。中日であり、寒さのピークでもあります。北海道の内陸では氷点下30℃前後に冷え込む朝も見られます。日本で一番寒かったのは、1902年(明治35年)の1月25日記録した、北海道・旭川市の氷点下41度です。想像もつかない寒波ですよね。同じ年の1月25日、青森県の八甲田山では、雪中行軍の訓練中、連隊の200人余りが遭難、そのほとんどが命を失うという悲惨な事故がありました。新田次郎さんの「八甲田山死の彷徨」はあまりにも衝撃的でしたね。

最低気温で自然界にはどんな現象が起きるかというと、-4℃を下回ると水道管の凍結が起こり始めます。この辺りの気温でしたら何度か経験しています。昔は熱湯をかけて解かしたものですが、水道管には不適切でもありますね。そして-10℃以下になるとビールが凍り始めます。凍ったビールを飲んだことがありますか。味気ないもんですよね。ビールの味が全くしません。外出すると耳や鼻が冷たいというより痛くなります。耳あては必需品ですね。
-20℃以下は経験したことがありません。聞くところによると、素手で鉄などはつかめません。触ると皮がくっついてしまうからなんだそうです。そして-25℃前後から、地表の空気が極寒の空気に冷やされ氷の結晶になってしまう、ダイヤモンドダストという自然現象が現れます。太陽の光にキラキラ輝く美しい光景が見られるそうです。1度見てみたいものです。
-25~-30℃以下では立木が凍って裂ける「凍裂」が、-40℃以下では鳥が凍死してしまうそうです。
富士山の測候所も寒そうですが、最低気温の記録は-38℃なんですね。

平笠裸祭り
八幡平市の平笠裸参りは岩手山をバックに厳寒期の風物詩でもあります
(写真は八幡平市からお借りしました)


この寒さの中、各地の武道場では寒稽古や寒中みそぎなどが行われます。北海道の木古内町では1月13日~15日の寒中みそぎ祭りが行われました。(詳しくは過去記事2010年1月4日「寒中みそぎも行われる寒の入り」を参照)
みそぎ祭は、天保2年(1831年)から続く神事で、毎年行修者と呼ばれる4人の若者が、1月15日に厳寒の津軽海峡でご神体を潔(きよ)め、1年の豊漁豊作を祈願する行事です。
水は被りませんが、岩手県八幡平市にも市指定無形文化財の平笠裸参りがあります。寒中に難行苦行することで無病息災、家内安全、五穀豊穣を願うものです。およそ300年前岩手山噴火による、焼走りを恐れた村人たちが神の怒りを鎮め安穏を祈願したのが始まりだそうです。
戦時中には銃後を守った主婦たちが、夫や息子の武運を祈ったのが平笠女裸参りの始まりで、女性の荒業としては全国に例を見ないそうです。1月8日行われた平笠裸参りの参加者約50人中半数近くが女性でした。小学校低学年の女の子も参加していたようです。

たろし滝また、岩手県花巻市の石鳥谷町には、厳冬にできる見事な大氷柱が見られます。約6kmにわたる葛丸川渓流の水量の多い一の滝に「たろし滝」と呼ばれる滝があります。「たろし」とはこの地域の方言でつららを意味してます。古語の垂氷(たるひ)がなまったものなんだそうです。ちなみに私の地域では「氷」のことを「すが」あるいは「すがっこ」なんて言っていますけどね。たろしがつららとは私も初めて聞きました。
厳寒期になると沢水が崖の中腹で凍り、大きな氷柱になったその高さは13m、太さは最高8mにもなるんだそうです。例年2月11日に氷柱の太さを計測、その年の米の作柄が占なわれます。大豊作となった昭和58年の太さは最高記録だったそうです。さて今年はどうなるんでしょうね。
(たろし滝の太さは最高で8mの年もありました~写真は花巻市よりお借りしました)

◇二十四節気 大寒(たいかん)のメモ◇
第24番目の節気。1月20日および立春(2月4日)の前日まで。
暦便覧:冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也
寒の中日で、武道ではこのころ寒稽古が行われる。大寒の朝の水は1年間腐らないとされており容器などにいれ納戸に保管する家庭もあった。
◆大寒の七十二候は次の通り。
初候 第七十候(1/20~1/24)款冬華(ふきのはな、さく)
寒さ厳しい中に(かんとう・ふき・その花茎を蕗のとうという)がそっと蕾を出す時季。
次候 第七十一候(1/25~1/29)水沢腹堅(さわみず、こおりつめる)
氷が厚くはりつめる時季。
末候 第七十二候(1/30~2/3)鶏始乳(にわとり、はじめてとやにつく)
鶏(けい・にわとり)が春の気を感じ卵を生みはじめる時季。





参考サイト:Wikipedia、NPO PTPLぴおgooお天気豆知識花巻市ホームページ八幡平市ホームページ

FC2ブログランキング・人気ブログランキング参加中!
 人気ブログランキングへ
↑ポチッと、お願い。↑

テーマ:実用・役に立つ話
ジャンル:趣味・実用

日めくりカレンダー

カレンダー

01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -

カテゴリー

最近の記事

最近のコメント

ブログ内検索

FC2カウンター

QRコード

QRコード

CREDIT

top