一汁三菜の和食に「ごちそうさま」

3月21日は二十四節気の第4節にあたる「春分」です。
昼と夜の時間がほぼ同じになる日と言われる春分。この日を中日に前後3日、計7日間が春の彼岸といわれます。春分以降は昼の時間が長くなるため、「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、過ごしやすい日が多くなります。
仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界を彼岸といい、その反対側の私たちがいる迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。彼岸は西に、此岸は東にあるとされ、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなるという考えから、お彼岸にお墓参りをして先祖を供養するようになったのだそうです。
お彼岸は他の仏教国にはない日本だけの行事なんですね。そのお彼岸は「日願」でもあり、太陽の神を信仰する神道と結びつきやすかったのかもしれません。春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する大切な行事に結びついたのでしょう。

一汁三菜(トップ)

日本独自の行事であるお彼岸と共に、日本独特の習慣に「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶があります。
外国には、日本語の「いただきます」や「ごちそうさま」にあたる言葉がないそうです。
危機に瀕している無形文化を保護する、ユネスコの無形文化遺産に認められた「和食の文化」。日常の中で営んでいる普遍的な食文化でもあります。

一汁三菜(ワカサギ天ぷら定食)一汁三菜(鮭定食)
何より客の目の前でカウンター越しに出す割烹料理は小気味いいですよね。和食は食材の自然を尊重し、かつ健康的で美しさが表現されています。さらに年中行事や地域、季節の特色が生かされております。
和食といえば「一汁三菜」。お膳で食事をしていた昔は、一つの膳にご飯、汁、漬物の他にお菜(おかず)は三つ以上乗らなかったんだそうです。ご飯と漬物は必須なので数えません。そこから「一汁三菜」という言葉が生まれたんですね。
一汁三菜の特徴は、汁も漬物も菜もすべてごはんを食べるためにあります。菜は中華風でも西欧風でも構いません。ようは箸を使って食べることなんだそうです。和食とは便利なもので、一口で食べられる大きさに切ってあったり、もしくは箸でちぎれるように柔らかく調理してあるんですね。ナイフとフォークを使う料理とは違いますね。

一汁三菜(いただきます)
日本は豊かな食材に恵まれております。山や海など森羅万象の神々に支えられた命あるものをいただくとき、私たちは「いただきます」の感謝の言葉をいいます。日本人の倫理感に相応しい言葉ですよね。
食べ終わったあとには「ごちそうさま」といいます。ごちそうは「御馳走」にあたり、駆けずり回って食べ物を調達するという意味があります。そんな心づくしの料理をありがたく思う気持ちの表れなんですね。
最近では日本の食事も家族全員そろって食べることがなくなってきました。中には食卓に置いてあるパンやコンビニで買った弁当などを、それぞれが勝手に食べる家庭も増えているようです。日本の食事も殺伐としてきましたね。

インスタント食品、冷凍食品、ファーストフード。食べたい時にさっと食べられますから、食の効率化につながるんでしょうけどね。ユネスコ無形文化遺産に認定された「和食」。もう一度原点に戻って、自分達の食を見直すべきでもあるような気がします。
そのためには家庭で料理を作ること。毎日、和食を作るのは無理でも、せめて週に2~3回はごはんと汁を軸にした献立にしてみるとか。家族全員で朝食を囲み、「いただきます」「ごちそうさま」と言える食卓にしたいものです。


二十四節気 春分(しゅんぶん)◇
二十四節気4番目の節気。3月21日および清明(4月5日)の前日まで。
暦便覧は「日天の中を行て昼夜等分の時なり」
春のなかば。昼と夜の長さが等しくなる。 寒さもすっかりやわらぐ。
春分七十二候は次の通り。
第十候(春分初候)3/21~3/25雀始巣(すずめ、はじめてすくう)
雀が巣を作り始める頃。俳句や民話、童謡にも用いられ、日本人にとって古くから身近な存在である雀ですが、最近では生息数が少なく、貴重な存在になっています。


今日の独りごと

今日の独りごと0320一段と春の陽気が押し寄せた去る3月14日、まだ結氷が続いている県内の岩洞湖のワカサギ釣りを見てきました。岩洞ダム建設による人造湖の岩洞湖は、本州一厳寒の地で真冬の気温はマイナス20℃を超すこともあるそうです。この日は氷の表面が融けだしていましたが、まだまだ厚さ40㎝もあり、ワカサギ釣りの楽しさは続きそうでした。
多い人は200尾釣る人もいるそうですが、この日最多のワカサギを釣った方は70尾。「や~、シーズンも終わりに近いからね。こんなもんだよ」と満更でもなさそう。「天ぷらも美味いけど、唐揚げも美味いんだよ。今日はこれから帰って酒のつまみだな。ビールが美味いぞ」。甘くて美味しい岩洞湖のワカサギは定評があるようです。
私も近くのレストランで岩洞湖の「ワカサギ天ぷら定食」を食べてみましたが「うまい」。揚げたてのカリカリしたワカサギは甘くて骨まで味が浸みこんでいるようでした。一皿15尾くらい盛り付けられた定食が800円。安い。お腹いっぱいになりました。


参考サイト:暦生活CLUB MITSUBISHI ELECTRIC





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先祖を敬う日本独自のお彼岸

寒かった冬の時季、自動販売機の大半のドリンクはホットに設定されています。
これからは陽気が暖かくなり、ドリンクも模様替えする春。爽やかなコールドへの切り替えが始まります。
私の家の近所にある自動販売機も、消費税増税の関係で価格を改訂しながら順次切り替えるようです。
お花見の時季、あるいは平均気温15℃を超えると夏バージョンに。では秋はいつ頃切り替えるんでしょうかね。

お墓参り

桜前線が北上し始めます
さてさて自動販売機も季節によって切り替えられますが、二十四節気も3月21日には春分に切り替わります。
太陽が真東から昇り真西に沈み、昼と夜の時間がほぼ同じになり、この日から次第に昼の時間が長くなります。「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、過ごしやすい日が多くなる時季でもあります。
この頃になると毎年桜前線が気になります。今年も3月16日頃を皮切りに高知県で桜が開花した模様です。平年より5日前後早くスタートした今年の桜前線は約2か月かけて北上し、各地に春の到来を告げます。

お彼岸は日本独自の行事です
春彼岸と秋彼岸があるお彼岸。それぞれ、春分の日(3月21日頃)、秋分の日(9月23日頃)を中日として、その前後の3日を合わせた7日間を彼岸といいます。
仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界を彼岸といい、その反対側の私たちがいる迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。彼岸は西に、此岸は東にあるとされ、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなるという考えから、お彼岸にお墓参りをして先祖を供養するようになったのだそうです。
お彼岸は他の仏教国にはない日本だけの行事なんですね。日本では、正月など神道にまつわる行事を行う一方で、仏教の教えも受け入れてきました。お彼岸は「日願」でもあり、太陽の神を信仰する神道と結びつきやすかったのかもしれません。春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する大切な行事に結びついたのでしょう。

国民の祝日でもある「春分の日」「秋分の日」。祝日法の趣旨には、春分の日は「自然を称え、生物を慈しむ日」秋分の日は「祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ日」とあります。
子供の頃、お彼岸にはお墓参りに連れて行ってもらいました。お参りというより、墓前に上げたお供物のお菓子や饅頭をもらえる楽しみがあったんですよ。それこそ自然からいただいた恵みを慈しんで食べていたんですね(笑)。

雀の親子

雀も絶滅危惧種になるのでしょうか
七十二候の第十候は3月21日より「雀始巣(すずめはじめてすくう)」と変わります。この時季に巣を作り始める雀、秋には実った稲のもみ米を食べてしまいますが、春は害虫や雑草の種を食べてくれるなど益獣の役目も果たしてくれます。
その雀、ここ数年で10分の1に激減しているという話題が持ち上がっております。昔は電柱にたくさん止まっていた雀。いま電線を止まり木代わりに占領しているのはカラスです。雀を取ろうと、小さな棒にザルを立て掛けた仕掛けで、餌をついばむ雀を遠くから待ち構えていた時代もありました。
「木造住宅の減少で巣作りが困難」「減反による水田面積の現象」「小道や空地の減少で植物の種が減った」等々考えられていますが、原因は明らかになっていないようです。雀の激減傾向は世界的な現象のようですが、今のところ絶滅の心配はないそうです。しかし、減り出すと絶滅へと転げ落ちていくそうなので絶滅危惧も考えられます。私たちにとって最も身近な野鳥であり、落ち着きなく飛び回る姿は愛らしくもありました。危機を脱出してほしいですね。


◇二十四節気 春分(しゅんぶん)◇
二十四節気四番目の節気。3月21日および清明(4月5日)の前日まで。
春のなかば。昼と夜の長さが等しくなる。 寒さもすっかりやわらぐ。
◆春分の七十二候は次の通り。
第十候(春分初候)  3/21~3/25雀始巣(すずめ、はじめてすくう)
春の気、ますます盛んとなり、雀が巣を作りはじめる時季。
第十一候(春分次候) 3/26~3/30桜始開(さくら、はじめてさく)
本格的な春となり、ようやく桜の花が咲きはじめる時季。
第十二候(春分末候) 3/31~4/4雷乃発声(かみなり、すわわちこえをはっす)
遠くで雷の声がしはじめる時季。


今日の独りごと
墓掃除 3月18日は彼岸の入り。天気に恵まれた19日、墓掃除に行ってきました。まだ雑草も生え揃えていない山の中腹に建てられた墓地は落ち葉ばかり。掃き清められた先祖の祠は清々しささえ漂います。
ここ数日で10℃を超える気温まで回復したとはいえ、時折冷たい風が吹きすさぶ肌寒い墓掃除。日陰にはまだ雪が残り、とても「暑さ寒さも彼岸まで」とは思えない寒さです。昨年のこの時季はもうすでに20℃を越していたのに。掃き清めた墓前で、これまで無事に生きて来られたことを先祖に感謝。
早めのお墓参りに来た方々も寒そうに背中を丸め、ご先祖に手を合わせていたようでした。








参考サイト:All About暮し、テポーレトクトク便りVol.385、七十二侯がまるごとわかる本
写真協力:写真素材-フォトライブラリー

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春まだ浅く 雷鳴轟く「雷乃発声」

遠くに稲光が光る 春雷
3月30日頃から4月4日頃までは、七十二侯末侯の雷乃発声(かみなり すなわち こえを はっす)です。
桜の花が開くと寒冷前線の通過などにより、しばらく姿を潜めていた雷が鳴ることが多くなります。気温が下がって雹や雪が降ることもあり、農作物に被害が及ぶ場合がでてきます。この時期には降雪が見られるなど、定まらないお天気に、まだ春が浅いことを感じさせるでしょう。
遠くで雷の音がし、稲光が初めて光る時候、いわゆる「春雷」と呼ばれ、雷鳴が轟くようになります。啓蟄の頃に鳴る雷は「虫出雷(むしだしかみなり)」と呼ばれますが、春分以降の雷は夏の雷雨と違って一つ二つ鳴ったあと止んでしまいます。
ふきのとうの「春雷」。下記の動画よりぜひご覧ください。

若竹煮

筍とわかめの若竹煮は春を代表するレシピ
桜前線が北上した後にはこの時季の旬、筍が芽を出し始めます。筍とわかめを合わせた「若竹煮」は、いかにも春といったレシピですね。山の幸が筍なら、海の幸はわかめがこの時季の旬です。
わかめは冬が成長期で、冷たい海水の中で育ちます。岩にとりついて芽吹くのは秋。深さ数メートルの海の底でどんどん成長し、ひと冬で1~2mまで伸びます。春になればわかめは収穫の季節。街のスーパーなどには生のわかめが出回ります。水温が高くなる初夏になると、たくさんの胞子を出して枯れていきます。
乾燥わかめは一年中出回っていますが、生わかめはその柔らかさとシコシコした歯触りが格別ですね。舌を惑わす微妙な塩味は食欲を高めてくれます。透けるような緑色をした新生わかめはこの時季にしか味わえません。

北海道沿岸に棲息する今が旬の飯蛸
季節の移ろいとともにレシピの数がどんどん増える中、もう一つ濃厚な味を引き出す旬の飯蛸(いいだこ)があります。
飯蛸は北海道以南の浅海や朝鮮半島西岸・東シナ海に広く分布し、全長は30㎝あまり。卵が飯粒のような形をしていることから「飯(いい)蛸」と呼ばれています。小型の蛸壺や、アカニシなどの殻を蛸壺にし、冬から春が産卵期となります。
「和漢三才図会」に「味は蒸飯の如し、故に飯蛸と名付く」とあり、胴に飯粒のような卵がびっしりと入る事から、この名が付いたといわれています。地方によっては「一口蛸・子持蛸・石蛸」と呼ぶところもあるようです。卵を持った魚を「子持ち」と呼びますが、飯蛸の場合は「いい持ち」と呼ぶそうです。
水深5~10mぐらいの浅い泥砂の海底に居つき、アサリ、バカガイなどの二枚貝を好んで食べます。

はち切れんばかりに卵が熟す今が食べ頃
はち切れんばかりに卵が熟してくる早春が旬で、この時季、頭の付け根に包丁で切れ目を入れ、内臓と墨袋を取り出し、丸のまま食べるのが通の食べ方だそうです。飯蛸の煮付けも美味しいですけど、生のまま丸呑みするのも豪快ですね。
内臓と墨袋を取り除いて軽く塩もみし、ぬめりを取った飯蛸を軽く茹で、醤油、砂糖、水の煮汁で甘辛く煮ます。
これぞ産地ならではの漁師料理。いい持ち蛸を味わう最高の料理。ご飯もお酒もすすむでしょう。
低カロリー、高蛋白、ミネラル、ビタミンもバランスよく含んだ食材です。特に、ビタミンB2が豊富で体内での解毒作用を促進してくれるそうです。肝臓や心臓の働きを助け、糖尿病や胆石を予防する効果もある飯蛸。これ以上何も言えない栄養食です。これからの旬、ぜひ食卓を飾ってみてはいかがでしょう。

春ならではの季節の海藻、新わかめやひじきと一緒に、海の中の四季を感じてみてください。








参考サイト:gooお天気豆知識ぴお、七十二侯がまるごとわかる本
写真素材:写真素材-フォトライブラリー

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