二十四節気「大雪」
![]() 二十四節気全体の概要はこちらからご覧いただけます。 花の実の少ない冬のはじめに小さな赤い実をたくさん付ける南天。赤い実と葉の対比がキレイなのでお正月の飾りや、生花にも利用されます。秋に赤い実をつけ、鳥が食べ尽くさない限り冬中見ることができます。実を乾燥させたものにはせきどめの効き目があり、市販薬にものどあめがありますね。正月には福寿草の花と南天の実をセットで「難を転じて福となす」という縁起物の飾り付けがされることもあります。また、無病息災を願い、「南天の箸(はし)」を用意したり、防火、厄除けとして庭先や鬼門に植えられることもあります。 ![]() 第二十一節気 大雪 たいせつ 12月7日~12月20日 師走を迎えた12月初頭には、通年だと雪国の山々はほぼ冬化粧を終える頃。大雪とは、山岳ばかりでなく平地にも雪が降り積もる季節ということからついた呼び名です。本格的な冬の到来となり、動物たちも慌ただしく冬ごもりに入ります。 あまり降雪の機会が少ない太平洋沿岸地帯では大雪を迎える4~5日前からグ~ンと冷え込み、この日12月6日の早朝は氷点下2度でした。ひ弱な老体には堪えますね。 今年はスタッドレスタイヤを先日12月4日に交換してきました。降雪の遅い沿岸地帯は切迫感がないのか整備工場は空いてました。 先日12月5日には岩手県の沿岸と内陸を結ぶ復興支援道路・宮古盛岡横断道路のうち延長8キロ部分の「区界道路」が開通しました。難所と言われた区界峠をトンネル(約5㎞)通過によって回避でき、安全性が向上されることになりました。 盛岡に行くときはいつもこの道の旧道を走ってましたが、激しく蛇行していた冬の道の積雪はいつも緊張感で一杯でした。気が付けば手には汗びっしょり。開通後はまだ走ってませんが、随分と楽になったことでしょうね。 日本の食卓を沸かすサンマの不漁が今年も続いています。北海道遥か沖の海洋にもサンマの姿が見えないようです。宮古港に限っては2003年以降で最も遅かった去年よりさらに8日遅い、10月10日の初水揚げでした。11月中旬に見る県内のサンマの水揚げ量は2354トンで昨年より13%減少、宮古港に至っては153トンで前年の半分以下で深刻なようです。 大雪は冬至の前でもあり、日の暮れるのが1年で1番早い頃。日本の大部分ではまれに風花(かざはな)が舞う程度ですが、意外と寒さを強く感じる時でもあります。寒い地方では根雪になる雪が降り始め、本格的な冬の到来となります。 次の二十四節気は12月21日の「冬至」です。前日頃までにご案内します。 ![]() 七十二候全体の概要はこちらからご覧いただけます。 第六十一候 閉塞成冬 そらさむくふゆとなる 12月7日~11日頃 天地の気が塞がれ、冬がおとずれる頃。字面からも分かるように「閉塞」には、すべての生き物が活動を控える様子が表れています。 空を塞ぐかのように重苦しい真冬の空の下、生き物はじっと気をひそめています。塞ぐとは、寒さから生き物を守るという意味にもとらえられますし、また寒さを塞ぐことにより人々を守るという意味でもとらえることができます。そのため、家庭ではエアコンやストーブが威力を発揮することになります。同時に暖房費がかさむ時季にもなります。 第六十二候 熊蟄穴 くまあなにこもる 12月12日~16日頃 熊が冬眠のため自分の穴に隠れる時季。熊は秋になると冬ごもりのため、旺盛な食欲を発揮しますが、近年では立木の伐採やら山林の開拓で、熊の餌となるブナやどんぐりなどの木の芽が減少しており、餌を求めて住宅地に降りることもしばしば見受けられます。そのため、東北では茸狩りの人々に熊の急襲を受けたという事故が多発しました。 冬眠直前の熊は松の木の皮も食べますが、これは空腹のためではなく、松の木に含まれる松脂で腸内の糞を固め、いわば腸内を無理矢理便秘状態にし、排泄のできない長い冬眠を乗り切るためなのです。 第六十三候 鮭魚群 さけのうおむらがる 12月17日~20日頃 鮭が群がり、河川をさかのぼって行く時季。海で育った鮭は、産卵のために自分の生まれた川へと里帰りをします。産卵で一生を終える鮭。遡上は鮭の習性でもありますが、文字通りその姿は冬を代表する光景のひとつです。 北国ではこの時季、鮭の遡上が近くの小さな川でもよく見られます。上流を求めて遡上する5~10匹集団の鮭は急流をものともせず、力強いその姿は感動的であります。時には力尽き川のほとりにその死にがらを晒すこともあります。現在は暦より早く、10月から11月が遡上期にあたるようです。 下の<続きを読む>をクリックすると、大雪前後の「季節の彩り」をご覧いただけます。 ご関心のある方はごゆっくりご覧ください。 ![]() 人気ブログランキング 人気ブログランキングに参加しております。 ![]() 四季の彩りを添えてまいります。 事八日 ことようか 12月8日または2月8日 ![]() 事八日は農事の収穫が終了した事納めから、次の農作業が始まる事始めの期間ともいわれています。地方によっては12月8日を事始めとして正月準備が始まり、2月8日に正月行事を終える事納めとするところもあります。現在でもこの事八日を旧暦で行っている地域もありますが、徐々に新暦へ移行しているところも増えています。 江戸時代の12月と 2月の「事の八日」には大根や人参、里芋やコンニャク、ゴボウといった作物を入れた、お事汁(おことじる)というみそ汁を作って食べる風習もあったようです。今から見ると質素なみそ汁のようですが、当時としてはご馳走だったのかもしれません。 詳しくは過去記事「縫物の上達を願って豆腐に針を刺す針供養」をご覧ください。 針供養 はりくよう 12月8日または2月8日 ![]() 針供養が行われる神社としては和歌山県の淡島神社が有名です。淡島神社の祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)。小さくて機敏で忍耐力と知恵や技術をもった神様であり、医薬・醸造等の道を広めました。さらに女性の病気回復や安産・子授け等に霊験あらたかとされ、裁縫など女性にとって守り神でもあります。体が親指ほどの大きさだったことから一寸法師のモデルともされているそうです。 詳しくは過去記事「縫物の上達を願って豆腐に針を刺す針供養」をご覧ください。 二枚目 にまいめ ![]() 顔見世興行には「総見」といって、京都五花街(先斗町、祇園甲部、祇園東、宮川町、上七軒)の芸妓、舞妓さんたちが、客席両側の桟敷席で盛装し観劇するのが毎年の恒例。顔見世、総見は京都の冬の風物詩です。 詳しくは過去記事「本格的な初冬を迎える大雪」をご覧ください。 芸妓、舞妓さんの事始め げいこ、まいこさん 12月13日 ![]() 芸妓・舞妓さんといえば、12月13日には1年の区切りとしてお正月の準備をはじめる「事始め」が行われますが、京都の花街では江戸時代からの風習で、お師匠さん宅や日頃お世話になっているお茶屋さんなどへ挨拶回りをし、鏡餅を納めるそうです。色とりどりの芸舞妓さんの姿があたり一面に映ったら優雅でしょうね。 京都の祇園では、12月13日の正月事始めに芸奴や舞妓が師匠の家にあいさつに行くしきたりがあります。花街や室町などの旧家ではこの日から正月の準備を始め、芸舞妓さんはお師匠さんやお世話になった茶屋などに挨拶に出かけるんだそうです。芸の世界では新年を迎える行事として大切に引き継がれているんですね。 「おめでとうさんどす。今年もおたのもうします」と新年のご挨拶で頭を下げると、師匠からは「おきばりやす」の声がかけられ、1年の労をねぎらう舞扇が渡されるんだそうです。 詳しくは過去記事「12月13日は正月事始め すす払い」をご覧ください。 煤払い すすはらい 12月13日 ![]() 正月を迎える物忌みの始まるのが13日で、そのための清掃でした。この日を「正月事始め」とする地方もあるようです。お正月に飾る門松やお雑煮を炊くための薪などの木を、山へ採りに行く日でもありました。 年末に天気が良いとは限りません。暮れになって慌ただしく大掃除するよりも、晴天の日に段取り良く片付けてしまえば、年の瀬に慌てることなく、気分良くお正月が迎えられます。汚れを隅々まで取り払うと、年神様がたくさんのご利益をもってきてくれるそうです。 詳しくは過去記事「12月13日は正月事始め すす払い」をご覧ください。 湯たんぽ ゆたんぽ ![]() 今ではポリ塩化ビニール製のおしゃれな湯たんぽが登場。若い人たちから飛ぶように売れております。 湯たんぽの利点は電気代がかからないエコロジー商品であります。エアコンを使わないから皮膚が乾燥しないし、喉が渇きません。電気の消し忘れは勿論、自然の暖かさが朝まで残り、快適な朝を迎えられます。そのうえ残り湯は洗顔や食器洗いに有効活用でき、費用が安く済むので人数分揃えられるなど、いいこと付くめです。 逆に欠点はスウィッチ1つで暖まることが出来ない点です。さらに1番の問題点は低温やけどです。皮膚の深いところまで達することがあるため、万が一の時はすぐに専門医の診断を受けてください。 詳しくは過去記事「ふんわり肌触りでおしゃれな湯たんぽライフ」をご覧ください。 雪女 ゆきおんな ![]() 雪女は、雪降る夜に現れ、色白で髪が長く、白い着物を着た女性として、小泉八雲や柳田國男が描いています。地方によっては、恩返しをするなど情に厚い雪女の話もありますが、多くは言葉を交わしただけで命を奪うという大変恐ろしい妖怪として語られています。 雪女と呼ばれるのは、主に秋田県や茨城県で、若くて美しい女性とされていますが、新潟県と福島県の東部では雪女郎(ゆきじょろう)と呼ばれ、福井県東部の越娘(こしむすめ)同様、人を殺めたり、子供をさらったりするものとして恐れられています。また、福島県西部の会津地方に伝わる雪女御(ゆきおなご)は、出会った人を雪に埋もれさせるといいます。 他にもおもしろい雪女の伝説があります。詳しくは過去記事「冬も本格的になる大雪」をご覧ください。
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コメントの投稿
FC2ブログ更新お疲れ様です。
冬至も間近に迫ってきた感がございます。厳寒期にはまだありますが、それまでに体が寒さに慣れるように予行演習をしなければなりません。
大雪を迎えた今の時期をそう考えると、幾分気が楽になる気が致します。盛岡に向かう難所の峠道にトンネルが開通した意義は大きいですね。
自分も5日に冬タイヤに交換しました。近年は暖冬が多いですね。現役時代は北東北の勤務が結構多く、車での移動が多かったのでアイスバーンでの運転は随分鍛えられました。
東北人の我慢強さは冬場の厳しい気候によるところも多い気が致します。セカンドライフに入って全てに緊張感が薄れてきましたが、体調管理には気を使いたいところですね。
貴兄におかれましては、ご自愛され充実した日々を送られますよう、心からお祈りしています。本日も有意義な話題を提起して頂きました。ありがとうございます。
大雪を迎えた今の時期をそう考えると、幾分気が楽になる気が致します。盛岡に向かう難所の峠道にトンネルが開通した意義は大きいですね。
自分も5日に冬タイヤに交換しました。近年は暖冬が多いですね。現役時代は北東北の勤務が結構多く、車での移動が多かったのでアイスバーンでの運転は随分鍛えられました。
東北人の我慢強さは冬場の厳しい気候によるところも多い気が致します。セカンドライフに入って全てに緊張感が薄れてきましたが、体調管理には気を使いたいところですね。
貴兄におかれましては、ご自愛され充実した日々を送られますよう、心からお祈りしています。本日も有意義な話題を提起して頂きました。ありがとうございます。
Re: 横町利郎さんへ☆彡
こんにちは、横町利郎 さん。
師走の声を聴きながらも、昨年は押し迫ったイベントが目白押しでした。今年は新型コロナウィルスの影響でイベントがことごとく中止になっております。寒風の中の撮影は身を割くものがありましたが、今年は身を持て余しております。
スタッドレスタイヤをセットして待ち構えていた宮古盛岡復興支援道路開通式典でしたが、一般の入場はなく初乗りは遠い先となりました。
この先いつになるか分かりませんが、楽しみに取っておきたいと思います。体力不足もありますが、30分短縮の1時間15分は現時点ではベストでしょうね。蛇行106号線も高規格道路となり、産業の発展、緊急医療体制などでも両地の発展が期待されます。
本日もコメントありがとうございました。
師走の声を聴きながらも、昨年は押し迫ったイベントが目白押しでした。今年は新型コロナウィルスの影響でイベントがことごとく中止になっております。寒風の中の撮影は身を割くものがありましたが、今年は身を持て余しております。
スタッドレスタイヤをセットして待ち構えていた宮古盛岡復興支援道路開通式典でしたが、一般の入場はなく初乗りは遠い先となりました。
この先いつになるか分かりませんが、楽しみに取っておきたいと思います。体力不足もありますが、30分短縮の1時間15分は現時点ではベストでしょうね。蛇行106号線も高規格道路となり、産業の発展、緊急医療体制などでも両地の発展が期待されます。
本日もコメントありがとうございました。
- |2020.12.09(Wed)
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