• 2017
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日本の四季 清明

一本桜(4/4)






災害防止優先か自然景観優先か
宮古湾防潮堤
東日本大震災で壊滅的な被害を受けたわが町の港湾周辺は、今新たな防潮堤作りが進められています。幅約2m、高さ10m程の巨大な防潮堤で湾内を覆い尽くす計画です。完成後は沿岸一帯が水難から守られることになるでしょう。
しかし、災害防止のためとはいえ、堅牢な防潮堤はどこか冷え冷えとした安全策に見えてしまいます。巨大な防潮堤のために陸中の美しいリアス式海岸が見られなくなり、自然景観を破壊してもいいものかという思いもあります。だが海岸沿線に住み、常に津波の恐怖と暮らす人々にとって、美観より災害防止が優先なのかもしれませんね。
(平成29年4月10日:記)



JR線の運営移管で観光客増加が期待される三陸鉄道
十府ヶ浦駅開業
3月25日三陸鉄道北リアス線に十府ヶ浦駅開業。新駅誕生は東日本大震災後初めて。大震災直後は津波により不通。が、スタッフの熱意と努力で5日後には運転を再開。一方同じ不通だったJR山田線(宮古―釜石間)は再開を断念。同線の三陸鉄道運営移管により、北リアス線(久慈―宮古間)と南リアス線(釜石―盛間)の直結が図られました。
陸中海岸沿線住民の足となり、観光客誘致の原動力となる三陸鉄道の完全復興が、今後ますます期待されます。4月3日の三陸鉄道入社式では業容拡大のための新スタッフ6名を採用。人材を確保して、平成19年春のJR山田線運営移管に備えています。頑張れ、三鉄!!
(平成29年4月5日:記)



災害公営住宅 安定生活 6年目の復興
災害公営住宅
平成29年1月、最後の災害公営住宅完成。25団地766戸、当初の建設計画が達成された。
6年目の復興で被災者は長かった仮設住宅暮らしと惜別し、
人並みの生活ができるようになった。が、遺影に残る心の傷跡はまだ癒えない。
(平成29年3月31日:記)






二十四節気(清明バナー)
歳時記の概要はこちらからご覧いただけます。


第五節気  清明 せいめい  4月4日~4月19日頃

清明とは万物が「清浄明潔」の略で、この頃になると春気玲瓏として、草木の花が咲き初め、 万物が清々しく明るく美しくなるといわれております。春分後の15日目にあたる清明は旧暦3月辰の月の正節であり、新暦では4月5日前後となります。

雪融けも進んだ庭畑には草花の芽が元気に伸びてきました。確実に春を迎え入れているようです。
清明はお花見のシーズンでもあり、山吹、ひなげし、蓮華草、チューリップ、芝桜、花梨など寒さにジッと耐え忍んだ花々がその姿を漂わせ、可憐な姿を次から次へと私たちに魅せてくれます。水墨画から水彩画へ。自然の色彩は私たちの気持ちを、一年中で最も浮き立たせてくれます。百花の咲き競うのがこの季節でもあるのですね。

この時季、桜前線は北陸地方や東北地方の一部にまで到達し、その鮮やかな花を開花させてくれます。下北半島を渡り北海道に開花の報が伝わる4月下旬から5月の連休明け頃、北国のお花見が最盛期を迎えます。


※次の二十四節気は4月20日の「穀雨」です。4月15日頃更新予定です。



七十二候バナー(4/4)
歳時記の概要はこちらからご覧いただけます。



第十三候 玄鳥至 つばめきたる   4月4日~4月8日頃

冬の間、暖かい東南アジアの島々で過ごしていたツバメが海を渡って、日本にやってくる頃。つばめの飛来は、本格的な春と農耕シーズンを表しています。4月上旬に飛来した燕(つばめ)は、卵を産み、ヒナを育て、冬を迎える前に東南アジア方面へと羽ばたいていきます。
つばめがやってき、代わって雁が群れをなし北に飛び去っていきます。空の主役が交代することになる季節でもあります。


第十四侯 鴻雁北 がんきたへかえる   4月9日~4月13日頃

前年の寒露の初侯にやってきた雁は、清明の次侯に帰っていきます。またこの時季は初侯の玄鳥至(つばめきたる)でつばめがやってき、代わって雁が群れをなし北に飛び去っていきます。
春に飛来するつばめとともに、昔から季節をあらわす鳥として文学の上で親しまれ、多くの詩歌に詠まれています。雁は「がん」とも「かり」ともいいます。がんは、森鴎外の小説に、かりは新国劇の「国定忠治」の「あゝ、雁(かり)が鳴いて南の空へ飛んで往(い)かあ」というセリフでも印象に残っています。


第十五侯 虹始見 にじはじめてあらわる     4月14日~4月19日頃

春雷をともなうにわか雨が止み、雲間からさす柔らかな光に、不意に虹が浮かび上がることがあります。夏の虹と違って、淡くたちまち消えてなくなりますが、その淡さが妙に心に残ります。
春が深くなるとともに空気が潤うこの時季、雨上がりにきれいな虹を見ることが多くなります。若葉茂る野山を背景にかかる虹は幻想的です。



季節の彩りバナー(4/4)
四季の彩りを添えてまいります。


清明節と清明祭 せいめいせつとせいめいさい
彼岸墓参りこの時季、沖縄では清明祭(シーミー)という墓前祭が行われます。これはもともと中国から伝ったもので、二十四節気の清明の時、祖霊に加護を求めて行われていました。それが次第に祖先の供養となり、墓前で線香を焚いたり、 花や酒、お菓子、果物、御三味などを備えるようになりました。今では墓前でお弁当を広げ、ピクニックのように先祖と食事を楽しんでいるようです。
中国から伝わった二十四節気の清明節は、祖先のお墓参りをし、墓を掃除する日であり、「掃墓節」とも呼ばれています。また春を迎えて郊外を散策する日であるところから「踏青節」とも呼ばれているようです。
日本が鎖国政策を放棄した江戸時代末期から明治にかけ、中国華僑は横浜や神戸などにも居住するようになり、その地の墓地で行なわれる清明節の儀式がいい伝えられています。
詳しくは過去記事<花々が咲き誇る清明><1年で最も華やかな時季 清明>をご覧ください。


土用にご用心 どようにごようじん

160403土用2016年の4月16日は雑節の春土用です。土用というと炎暑の丑の日をイメージしてしまいがちですが、実際はそれぞれ立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を土用と呼びます。立春前を冬土用、立夏前を春土用、立秋前を夏土用、立冬前が秋土用です。中でも7月下旬~8月上旬にかけての夏土用が印象強く残っております。
土用は「土旺用事」といい、土の気が旺(さかん)である時期であるため、土を動かしたり、穴を掘ることを忌むとされました。また、殺生も不吉とされています。この間は土を司る神、土公神(どこうじん)が支配する期間で、土の作用(エネルギー)が強くなります。季節によって遊行する土公神は、春は「かまど」、夏は「門」、秋は「井戸」、冬は「庭」にいるといわれています。季節の土用ごと、該当する場所の土を動かす作業を行うと土公神の怒りをかい、祟りがあるとされています。
詳しくは過去記事<土いじりは避けたい冬土用>をご覧ください。


虹の架け橋 にじのかけはし
虹「虹」とは「虫」偏に「工(つらぬく)」と書きます。古代の中国人の間には虹を蛇や龍の一種と見なす風習があり、龍が創り出すものと伝えられておりました。いわゆる虫という蛇や龍が大空を貫くというところから、「虹」と呼ぶようになったのです。
主虹である「虹」を雄とし、副虹たる雌を「蜺」(ゲイ)と呼んでいました。実際、虹(ゲイ)という龍の仲間や蜃(しん)という龍の仲間もおり、いずれも虹を作ることができるそうです。この蜃という生き物は亀の甲羅に蛇のような頭を持ち、砂漠や海に住んで、時折霧のようなものを吐き、遠くの景色を幻として大空に映し出すことができるのだそうです。これを「蜃気楼」といっていました。
科学的知識のなかった昔の人はこのように自然の世界を見ていたようです。今なら光学的に解明しているのでしょうが。
詳しくは過去記事<驟雨一過に現れる幻想的な虹>をご覧ください。

山笑う春 やまわらうはる

160403登山俳句の世界では春の山を「山笑う」と表現しますが、まさにこの時季さやさやと吹き抜ける風に、若葉や春の花が柔らかな日差しを浴びて微笑んでいるかのようにも感じます。夏の山は「山滴る」ともいいます。きっと苔むした岩肌から清らかな水滴が滴り落ち、暑さの中に涼を呼ぶ情景としてとらえたのでしょう。赤や黄色の紅葉が山を彩る秋の山を「山装う」、あるいは静寂に包まれ、深い眠りについているかのような冬山の姿を「山眠る」などと、先人たちは四季折々の山の姿を眺めては、その季節ごとに俳句の季語として取り上げてきました。
野草が咲き並び、澄んだ空気に囀る小鳥の鳴き声は、なかなか平地で見かけることができない光景ですが、逆に3000mを超す高山では、真冬そのものです。初心者は無計画に登らないでしょうが、毎年のように遭難のニュースが流れます。2000mを超す高山は過ぎ去った季節にタイムスリップするようなもの。山に笑われないよう、十分な装備をして臨んで下さい。
詳しくは過去記事<心豊かに晩春を極む>をご覧ください。

つばめの減少 つばめのげんしょう

160403つばめつばめが低く飛ぶと雨が降ると子供の頃は言われたもの。雨が降る前は空気中の水蒸気が増えるため、小さな虫たちも湿気をおび、高く飛べなくなります。従って餌となるこの虫を追いかけるつばめも低空飛行せざるを得なくなるというわけです。
そのつばめ、最近春に訪れる数が減ったといわれています。
つばめが減少している背景には里山の自然や農耕地の減少によって餌となる虫が減っている、軒先のない西洋風家屋の増加によって巣作りが困難になった、原発事故による放射性物質がつばめに与える影響が大きいなどの要因が考えられています。いずれも私たち人間の生活と深い関わりがあるようです。
そのつばめも秋になると南の国に去っていきます。
詳しくは過去記事<つばめ去って深まる秋のさんま祭り>をご覧ください。


藤の花 ふじのはな

160403藤今この時季、日本列島は桜の花に酔いしれております。満ち溢れた地方もあれば、これから咲き綻ぶ地方もあります。大震災の被災地も、これから美しい日本の花々を見せてくれるでしょう。
暖かな春雨が柔らかく降る穀雨のころ、植物は活気づき、様々な花を見ることができます。梅が終わって桜が咲き、桜が散り始めるとツツジが見頃を迎えます。その頃になると藤棚に藤の花が咲き誇るでしょう。春の終焉と初夏の間、藤の花はつるを伸ばし、棚仕立てに紫色の小さな花をたくさんつけて花房を垂らします。
大阪市福島区の野田は「ノダフジ」と呼ばれた藤の名所。歌にも数多く詠まれ、足利将軍を始め豊臣秀吉も訪れてその美しさを褒め称えたということです。昔から盆栽や和風の鉢花として利用されてきた藤の花は「吉野の桜、野田の藤、高尾の紅葉」と賛美されていました。つる性であちこちの高いところから垂れ下がる花には風雅さがありますが、人によっては「成り下がる」として縁起を担ぐ人もいるようです。
詳しくは過去記事<大自然のキャンパスに緑を織りなす穀雨>をご覧ください。

ホタルイカの神秘 ほたるいかのしんぴ

160403ホタルイカ春の夜になると、海上に青白い光を放つ「富山湾の神秘」が見られます。それは小さな体に、無数の発光器をもつホタルイカの群れです。毎年3~6月にかけ、夜になると産卵のため海岸近くまで群れとなって押し寄せてきます。日本近海で海岸近くまで大群をなして集まるのは富山湾だけであり、「ホタルイカ群遊海面」として国の特別天然記念物に指定されています。
外敵から身を守る目的で発光するホタルイカ、定置網で引き揚げる際にホタルイカが青白く発光する光景は、蛍が乱舞しているかのよう。実に幻想的で、富山湾の春の風物詩となっています。
春に降るにわか雨を春時雨といいますが、その中で食べるホタルイカの刺身や酢味噌和え。グルメを愛する日本人ならではの味覚です。
詳しくは過去記事<1年で最も華やかな時季 清明>をご覧ください。

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