• 2016
  • 09/30
  • Fri

秋風にたなびく彼岸花

お彼岸の頃に咲く、彼岸花。自生の北限といわれているこちらでもお彼岸を過ぎたこの時季、あの独特の真赤な花が群生しているところがありました。
近隣ではあまり見ることができません。いつかは撮ってみたいと思っていたところに、「彼岸花が咲いているよ」の情報が。

160930彼岸花①
車で約3時間、県央部北上市の、とある寺院。たかが彼岸花、されど曼珠沙華です。
参道の両脇には美しく咲き誇る彼岸花を撮ろうと、カメラマンがレンズの放列。
墓地や田んぼのあぜ道、土手等、人里に自生しているといわれておりますが、まさにその雰囲気です。

160930彼岸花②
毒を持つ彼岸花には、別名曼珠沙華(まんじゅしゃげ)、死人花(しびとばな)、天蓋花(てんがいばな)など、数多くの名前が付いており、ついつい不吉な印象を抱いてしまいます。
その鮮烈な赤い色からは想像もできません。やはり美しい花にはトゲがあるんですね。

160930彼岸花③
とはいえ、深紅の美しい彼岸花を目の当たりにすると我が目も惹きつけられ、どのようにしてこの美しい媚びを写真に撮り込んだらいいのか、暫し放心してしまいました。
見れば見るほど、その花芯が放つ妖艶な雰囲気に惹き込まれてしまいます。

球根に猛毒を持ち、墓地などを荒らす小動物除けに植えられた彼岸花。昔の飢饉のときは水にさらして毒を抜き、非常食として重宝していた頃もありました。中国では漢方薬の原料として使われていたようです。

周りにはコスモスも可憐な花を風に揺らし、競い合うように秋の香りを放っていました。



下の<続きを読む>をクリックすると、二十四節気秋分七十二候の第四十六候から第四十八候まで、秋分前後の「季節の彩り」をご覧いただけます。
ご興味のある方はごゆっくりご覧ください。



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二十四節気
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第十六節気 秋分 しゅうぶん             9月22日~10月7日

9月22日には二十四節気の「秋分」を迎えます。
太陽が真東から真西に沈み昼夜の長さがほぼ同じになる日で、この日を境に日が短くなり、秋の夜長に向かいます。

秋分の日は彼岸の中日で、前後3日間が秋彼岸。19日は彼岸の入りで、25日を彼岸明けといいます。
仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界を彼岸といい、その反対側の私たちがいる迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。彼岸は西に、此岸は東にあるとされ、秋分と春分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考えられていました。
お彼岸は「日願」でもあり、太陽の神を信仰する神道と結びつきやすかったのかもしれません。
春には豊作を祈り、秋には豊作を祝う自然信仰と仏教の浸透による先祖崇拝が結び付き、祖先を供養する意味を持ち始めたのです。やがて祖先の霊を供養するため、「お墓参り」する慣習が出来上がりました。
お墓参りをする習慣があるお彼岸は、他の仏教国にはない日本だけの行事です。

秋の日は釣瓶落としといわれるこの時季。「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがあるように、この時季を境として、暑さが和らぎ、少しずつ涼しい季節へと移っていきます。
油断をすると体調を崩すことにもなりかねません。お気を付けてお過ごしください。



七十二候IMG
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第四十六候 雷乃収声 かみなりすなわちこえをおさむ    9月22日~9月26日

夏の間、夕立とともに鳴り響いた雷鳴は、この頃になると鳴りを潜めます。遠雷は夏の終わりを告げる雷です。夏の空によく見られた入道雲はこの頃すっかり見られなくなり、代わりに秋の兆しであるうろこ雲が現れます。雷が去れば本格的な秋の訪れとなります。
激しい雷雨が収まってくるこれからは、稲刈りに最適な時期ですが、近年では既に済んでいる地域もあります。一昔前までは秋の風物詩である稲刈り風景や天日干しのはざかけが、田んぼのあちこちで見られていましたが、農機具の機械化により、今ではあまり見られなくなりました。。


第四十七候 蟄虫培戸 むしかくれてとをふさぐ    9月27日~10月1日 

虫が土中に掘った穴を塞ぐ頃。「蟄虫」、いわゆるヘビやトカゲ、カエルなどが冬籠りのため、冬を越せる場所に移動します。私たちも10月1日からの衣替えで、錦秋の季節に備えます。
古くは虫の仲間と考えられていた蛇や蛙なども枯葉の下や土穴にこもり、冬を越す準備をはじめる頃です。
夏が終わって涼しくなり始め、虫たちが巣ごもりの支度を始める時候です。春分の前の「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」とは反対の時候です。人間にとってはまだ冬の気配は遠いものでありますが、虫たちにはもうすぐと感じるのでしょうか。蝶の幼虫はさなぎになって寒さに備え、クワガタやてんとう虫は成虫のまま、木の根元に春まで潜ります。


第四十八候 水始涸 みずはじめてかるる      10月2日~10月7日

空気が次第に乾燥し、冬の兆しが始まる頃。手塩に育ててきた稲たちは、重くなった頭を風に揺らしながら、黄金色に田圃を染め上げていきます。「みずかれる」は川の水が涸れることを言っているのではありません。
降雨量が減るこの時期は、川幅が狭くなったり水無川のようになったりもしますが、土中にはたくさんの水が蓄えられています。この時季、水を抜く落し水によって田を乾かし、刈り入れの準備をしている光景を指しているのでしょう。
頭を垂れる稲穂を嬉しく感じるのは人間ばかりではありません。すずめも狂喜乱舞し、稲穂めざしてやってきます。それを阻止しようと黄金色の周りには番人の案山子が立ち並びます。とはいえ各地では既に稲刈りが始まっており、早い所では終わっているところもあります。



季節の彩り
四季の彩りを添えてまいります。



雑節 社日 しゃにち      9月23日

160920社日 社日は春と秋の年に2回あり、春分の日(3月20日頃)と秋分の日(9月22日頃)にもっとも近い戊(つちのえ)の日となります。春は「春社(はるしゃ)」、秋は「秋社(あきしゃ)」と略して呼ばれております。もともと「社日」を祝う習慣は中国から伝わったもので、この風習が土地の神様を信仰する日本の風土と合致し、全国に広まったようです。
社日の「社」には土地の守護神、土の神が含まれており、農耕民族である日本人にとって、大地の恵みをもたらす「土」との縁は、深いものがあったようです。
「社日」は、土地の神様である「産土神様」を祀る日であり、農業における大事な節目の日の「春社」では、五穀の種を供えて豊作を祈り、「秋社」では、収穫された稲の初穂を捧げお礼参りをしていました。今でも餅を搗いたり、海辺の清い海砂で家を浄めたりなど、神様を祝う行事が様々な形で残っているところもあるようです。
詳しくは過去記事「日本の暦」をご覧ください。


衣替え ころもがえ       6月、10月の1日

160920衣替え 現在衣替えといえば学生や企業の制服(夏服、冬服)を変更することで、6月と10月の1日に行われている場合が多いようです。時期は明治6年当時の明治政府によって役人、軍人などに定め、制定されました。これがやがて学生や一般にも広まり衣替えをするようになったのです。南西諸島では温暖な気候の関係もあって5月と11月の1日に行うところもあります。
もともと衣替えの習慣は、平安時代の宮中行事から始まったもので、当時は中国の風習に倣って旧暦の4月1日と10月1日に夏服と冬服を着替えると定められていました。これを「更衣(こうい)」と呼んでいたのです。「更衣」とは、天皇のお妃の位の中の一つで、上から「皇后」「中宮」「女御(にょうご)」「更衣」とあり、もともと天皇の衣、衣替えを司る役職名でした。
江戸時代の武家社会や和服を仕事とされる方々の間では衣替えの時季がもっと複雑に定められております。
詳しくは過去記事「6月と10月は衣替えです」をご覧ください。


赤とんぼ

160920トンボ ここ最近急激に日暮れの早さを感じるようになりました。澄んだ空には赤とんぼが舞い、夜風にはコウロギや鈴虫などの秋の虫が鳴きはじめ、やがて夏が遠のいて行くのでしょう。
「赤とんぼ」は夏の暑いうち山などの高地で暑さをしのぎ、涼しくなると下りてきて、ちょうど収穫を終えた水田などに産卵します。一般的には群れを成して飛ぶアキアカネを指すことが多いようですが、9月頃になると成熟し成虫、特にオスは体色が橙色から鮮やかな赤に染まります。稲刈り前など、田園には体色が変わる前のアキアカネが大群となって飛び交っていることを見かけます。
詳しくは過去記事「巣ごもりが始まる前に稲刈り体験」をご覧ください。


動物愛護週間 どうぶつあいごしゅうかん

160920動物愛護 9月20日から26日までは動物愛護週間です。動物を愛し、動物と人間の絆を深めることを目的として定められた記念週間です。
動物たちが虐待されるケースも多く見られますが、愛護週間に限らず弱い立場の動物を守ることは飼い主にとって大事なことです。事件の捜査や警備にあたる警察犬の慰霊祭は各地で行われています。「東京家畜博愛院」では数多くの警察犬が祀られており、毎年、春と秋の彼岸に慰霊祭が行われます。警察犬は、厳しい訓練や真夜中の出動のため寿命が短いことで知られています。
家族と共に生活を共にするペットは飼い主にとって心の癒しでもあり、家族の一員でもあります。ペットに限らず警察犬、盲導犬、聴導犬、介助犬、猫など、不幸にして命を落とした動物たちをこの週間に供養しましょう。
詳しくは過去記事「10月は芸術、食欲、スポーツ盛沢山の秋」をご覧ください。


彼岸花 ひがんばな

160920彼岸花 お彼岸の頃に咲く彼岸花。別名「曼珠沙華」「死人花」「幽霊花」ともいわれ、嫌われる反面、癒されるという人もおります。根に毒を持っているため、土葬時代にはモグラや野ネズミなどから守っていました。田んぼの畦道や墓地や屋敷の周縁など人里の近くに多く自生しております。50センチ前後の花茎の先に複数の放射状の赤い花をつけ、外側に反り返って咲きます。冬は葉を茂らせ、春は球根に栄養を貯め、夏は葉を枯らせ、そして秋彼岸の頃に花を開かせます。
彼岸花はその毒で天敵を防除していたともいわれていますが、有毒だからこそ虫にも食われずほったらかしでも育ちます。いざというときには鱗葉を水でさらすことで簡単に毒は抜けますし、極めて良質なデンプンが取れます。地域によっては子供達に「彼岸花に悪戯すると罰が当たる」とか「ご先祖様のお迎え花だから大切にしなさい」などとその大切さを教え諭すところもあります。
詳しくは過去記事「お彼岸おもしろ雑学」をご覧ください。


おはぎ、ぼたもち

160920お萩 秋のお彼岸といえば「おはぎ(お萩)」で、「ぼたもち(牡丹餅)」は春彼岸に出されます。
基本的にはどちらも同じですが、こしあんと粒あんで呼び名が違います。春でも秋でもおはぎとして売られているところもありますが、地域によっては大きさも形も違います。
おはぎは9月頃収穫され皮も新鮮な小豆を粒あんとして作られております。萩の花の咲くさまに似ていることから「萩の餅」が転じておはぎとなりました。ぼたもちは越年して皮も固くなった小豆をすり潰し、こしあんとして造られております。
お彼岸に食べると、先祖供養に結びつくということから、江戸時代に始まった習慣といわれています。
詳しくは過去記事「迷いから悟りへお彼岸のお墓参り」をご覧ください。


稲刈り いねかり

160920稲刈り 食欲の秋は実りの秋でもあります。五穀豊穣が実を結ぶこの時季。頭を垂れた稲穂はまさに新米の美味しさが漂ってきます。
信仰の篤い方なら神嘗祭(かんなめさい)が終わるまで新米は控えるようです。いただき物はまず神棚や仏壇にお供えするように、新米は神棚に供えた後、皆さんで味わうご家庭もあります。地方によっては今でもそのような慣習を継承しているところもあります。
10月15日から25日にかけて、伊勢神宮ではその年に取れた新米を最初に神様に捧げて感謝する神嘗祭が行われます。詳しくは次回の二十四節気「寒露」の項でご案内いたします。
詳しくは過去記事「実るほど頭を垂れる稲穂かな」をご覧ください。



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テーマ:岩手県
ジャンル:地域情報

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