三陸の三大珍味に舌鼓

世界三大漁場といわれる三陸沖。深い入り江が連なるリアス式海岸は天然の良港で、新鮮な海産物は重茂(おもえ)漁港の市場に活気がみなぎります。
8月7日、5年前の東日本大震災の津波により、大打撃を受けた重茂漁港も「重茂味まつり」で復活。早朝から威勢のいい掛け声でスタートする市場も、この日は三大珍味ともいえる海鞘(ホヤ)、雲丹(ウニ)、鮑(アワビ)の海産物を携え、5千人程の観光客を出迎えました。

160810重茂味まつり

新鮮な海産物がおかずの定食は飛ぶように売れています。この日のゲスト小田代直子さんの歌声を聞きながらの食事は、まるでディナーショーでもあるかのように。午後からの特別ゲストは鳥羽一郎さんの漁港コンサートでした。

午前9時の開始早々長蛇の列が引きもきらず、その珍味を買い求めていました。殻付ウニ5個で500円、活アワビ1kg6千円、天然ホヤ1袋500円はあっという間に売り切れ続出。

160810雲丹

160810焼ウニ
発泡スチロールの箱に殻付ウニを詰め込む人。女性陣の手によって殻から剥きだされた焼ウニを求める人。中にはその場で殻をかち割り、黄色いウニの実を指で掬って食べる人も。ちょっと塩味の効いたとろけるような新鮮な味を賞味できるのはこの日だけです。

160810鮑
大きな水槽ではアワビ獲り体験。岸壁に激しく打ち砕く高波にも頑として剥がれない強靭な強さを持つ肉厚なアワビを大きなかぎ棒で獲ります。1人2個まで限定。手慣れた人は僅かな時間であっという間にゲット。なかなかうまいもんです。アワビは欲しいけど、腕に自信のない私は早々に退散(笑)。

160810海鞘
甘味があって肉厚な三陸重茂産天然ホヤ。海の香りが漂うホヤはそのままでも、わさび醤油でも、酢でも美味しくいただけます。今夜の酒の肴に欲しい一品ですね。

市場の復活とはいえ、まだまだ港湾工事は続いています。駐車場の確保もままならない中での海鮮フェア。地元重茂の皆さんの意気込みが伝わってきました。





下の<続きを読む>をクリックすると、二十四節気の立秋と七十二候の第三十七候から第三十九候まで、立秋前後の「季節の彩り」をご覧いただけます。
ご興味のある方はごゆっくりご覧ください。






二十四節気
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第十三節気 立秋 りっしゅう           8月7日~8月22日

禾に火と書いて「秋」。禾(のぎ)は本来主食だったアワをさし、火は色づく、熟すを意味していました。秋は飽きるほどの食べ物で満ちあふれる実りの季節。立春からちょうど半年経過して、暦上の秋が始まります。
「秋が立つ」といっても、まだまだ真夏のまっ盛りで、どこにも秋の気配は感じられません。真夏日や熱帯夜はこれからもずっと続きます。

この日を迎えるとマスコミは「暦の上では秋ですが・・・」というアナウンサーの紹介で、北海道や高原から「秋の訪れ」を報道してくれます。言葉の上だけでなく、目や耳に涼しさを訴えてくれます。だからこそ、涼しい秋の訪れというのは喜しいものです。

太平洋高気圧の勢力も衰え始めると海にはクラゲが大量発生します。山の頂に登るとトンボが群雄を成して飛び交い、空にはブラシで描いたような雲が浮かんできます。8月ももう少しすると吹き抜ける風に、涼しさが伴い、秋っぽさを感じるようになります。涼しい秋を頭に思い描き、猛暑の夏を乗り切りましょう。

夏至と秋分の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分すると、この日から立冬の前日までが秋となり、日本の歳時記では翌日からの暑さを「残暑」といい、暑中見舞いから残暑見舞いに切り替わります。



七十二候IMG
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第三十七候 涼風至 すずかぜいたる      8月7日~8月11日頃

秋の涼しい風が吹き始めるという意味ですが、実際にはまだまだ暑さが残っています。日が落ちると虫たちの涼しげな鳴き声が聞こえ始め、季節の移ろいを感じる頃でもあります。
夏の暑い風から、秋の涼しい風に替わりはじめ、もうすぐ秋を実感するようになります。湿気が少々収まり、カラリと晴れて風にも湿気がないことを感じる日が増えていきます。強い風の時は初嵐(はつあらし)、弱めに吹く風は初秋風(はつあきかぜ)と呼びます。
まぶしく輝いていた太陽も日射しを和らげ、夕方には鳴く虫たちの音色が涼しさを演出してくれるでしょう。


第三十八候 寒蝉鳴 ひぐらしなく        8月12日~8月17日頃

夏の終わりを告げるかのように、寒蝉(ひぐらし)が鳴いている頃。寒蝉は秋の季語ですが夏の虫です。その鳴き声から、カナカナ蝉と呼ぶ人がいます。体は緑色の地に、黒色や赤褐色の斑紋をもっていて、翅は透明でわずかに緑色を帯びています。
夜明けや日暮れに聴こえる鳴き声。昼間の騒々しいほどの蝉時雨(せみしぐれ)とは違って、夕暮れ時に響く寒蝉の音色は、何ともいえない涼感や物悲しさを感じさせてくれます。
無常や儚さをヒグラシに重ね、「秋もはや 其の蜩(ヒグラシ)の 命かな」と詠んだ晩年の与謝蕪村。松尾芭蕉は「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」と詠いました。山に登って聞く蝉の鳴き声には、夏を惜しむような気持ちを感じてしまいます。


第三十九候 蒙霧升降 ふかききりまとう       8月18日~8月22日頃

朝夕に霧が立ちはじめ、秋の入り口を感じる時節を迎える頃。残暑が厳しい時季ですが、朝夕の空気はひんやりとし、朝霧や夕霧などが発生しやすくなります。
白く立ち込める幻想的な霧は早朝の森や水辺など、空気中で水分をたたえたところで見ることができます。同じ現象ながら春にも起きることがありますが、こちらの場合「霞」と呼ばれております。
この時季、江戸庶民にとっては夏に蓮の花を愛でる「蓮見」が大切な行楽でした。夏から秋へと巡るこの季節、上野の忍不池(しのばずのいけ)は、当時から江戸第一の蓮見場所として人気があり、蓮の若葉を刻んで米と炊いた「蓮飯(はすめし)」などを出す料理茶屋も多くあったようです。


季節の彩り
四季の彩りを添えてまいります。


月遅れお盆 つきおくれおぼん       8月13日~8月16日

160805お墓参り日本の盂蘭盆会(以下この項ではお盆と表記)は、仏教の盂蘭盆(ウランバナ)の行事と、今の自分があるのは、ご先祖さまのお陰であると感謝する先祖崇拝の心が合体したものです。古くからの農耕儀礼や祖霊祭祀などが融合して伝えられてきました。その習わしも、地域や宗教・宗派、あるいは時代によって さまざまに形を変えながら伝えられております。ですから、お盆という行事はこれが絶対に正しいという決まりはありません。しかし、親族が一堂に会し、先祖や故人を偲ぶというお盆の根幹をなす理念は昔から変わっていません。
月遅れのお盆は8月13日より16日までの4日間で、13日の夕方に迎え火を焚き、先祖の霊を迎えます。そして16日の夕方、送り火を焚き、ご先祖さまにお帰りいただくというのが一般的です。お墓参りなどで先祖の霊を供養した後、撤去した盆棚を精霊流しや灯篭流しで送る地方もあります。
詳しくは過去記事「お盆には先祖や故人を偲び感謝します」をご覧ください。



国民の祝日山の日 やまのひ            8月11日

160805早池峰山2016年1月1日に施行され、同年8月11日から国民の祝日となった山の日は、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨としています。
日本山岳会などでは多くの山開きが行われる6月1日を、「山の日にしよう!」と提案していましたが、「山の日制定議員連盟」の総会では、盆休みと連続させやすい利点があるとして8月12日を予定しました。しかし、この日は「日本航空123便墜落事故」と同日のため見直され、前日を「山の日」と決定しました。
最近では御嶽山の件もあり、山に対してはネガティブなイメージを抱きがちですが、逆に富士山をはじめとして山を誇れる国でもあります。とはいえ日本の国民的行事でもあるお盆が8月13日。飛び石で休みとなる会社員にとって11日の山の日が良かったかどうかという問題もあるようです。さらに6月に祝日がないのも、会社員にとっては納得いかないのかもしれません。


終戦の日 しゅうせんのひ               8月15日

160805飯盒2015年8月15日の「終戦の日」、日本武道館では全国戦没者追悼式が、天皇皇后両陛下や安倍首相をはじめ、遺族ら約7000人が参列し行われました。
天皇陛下は「さきの大戦に対する深い反省とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い」とお言葉を述べられ、安倍首相も「戦争の惨禍を決して繰り返さない。そして、今を生きる世代、明日を生きる世代のために国の未来を切り拓いていく。そのことをお誓いいたします」と、式辞を述べられました。
日本では8月15日は終戦の日として全国戦没者追悼式が毎年行われておりますが、これはあくまでも1945年8月15日に天皇陛下が戦争後の日本の在り方を定めたポツダム宣言を受諾し、日本国民と大日本帝国軍人に「玉音放送」という形で直接語り掛けた日であります。
しかし、交戦した各国の対日戦勝記念日は、降伏文書調印が行われた9月というところが多いようです。果たして日本のこの日は「終戦の日」なのか、「敗戦の日」なのか、定義が決まっていないようです。
詳しくは過去記事「二度と戻りたくない戦後70年」をご覧ください。


大文字焼き だいもんじやき                8月16日 

160805大文字焼き各地ではご先祖をお見送りする行事が盛大に行われます。中でも8月16日夜、夏の夜空にくっきりと浮かび上がる、「五山の送り火」は、京都の夏を彩る風物詩でもあります。他にも箱根や奈良、秋田、佐野など各地方でも大文字焼が行われています。
一般的に送り火そのものは、盆の翌日に行われる仏教的行事であり、再び冥府(冥府・死後の世界)に帰る精霊を送るという意味をもつものです。この行事が一般に広く行われるようになったのは、仏教が庶民の間に深く浸透した中世-室町時代以降であるといわれています。
その起源にはさまざま俗説があり、確かな記録も残されていないようです。「いつ、だれが、何のために」始めたのか謎のままながら、現在も「送り火」として地元の人々によって、数百年という長い歴史を受け継いでいる行事です。
詳しくは過去記事「夜空を焦がす大文字焼は夏の風物詩」をご覧ください。


藪入り やぶいり

160805藪入り江戸の昔、丁稚や徒弟制度など,奉公人が住み込みで働いていた頃の風習で、正月の1月と盆の7月16日に休みをもらい家に帰ることが許されていました。今は死語となってしまいましたが、これを藪入り(やぶいり)、あるいは宿入り(やどいり)といいます。この名残で今でも地方出身者は盆と暮れに帰省しているのです。
今でこそ薮入りってあまり聞きませんが、当時は奉公に出した我が子の立派に成長した姿を見るのが親として楽しみでもありました。「藪入りに旅立ちほどのいとまごい」といって、子供も親との久し振りの再会に喜び勇んで帰っておりました。
またこの時期は、嫁いだ女性が実家に戻ることの出来る時期でもありました。
詳しくは過去記事「やぶ入りおもしろ雑学」をご覧ください。


白樺 しらかば

160805白樺日本の高原を代表する木の1つ「白樺」。福井県を西端、静岡県を南端として北海道まで分布しています。
明るい場所を好み、生長が速く、ブナなどの暗い場所を好む樹木にとって代わられ、通常は一代限りで消えていきます。高さは20〜30m、幹は30cm〜1m程でまっすぐに伸びます。外皮は薄く、黄色みを帯びた白色で光沢があり、紙状に剥がれます。花期は春で、秋には黄色く紅葉します。
水原秋櫻子(みずはらしゅうおうじ)が詠んだ「白樺を 幽(かす)かに霧を ゆく音か」
どこからともなく霧が漂ってきて、ゆっくりと白樺林の中を流れ、霧が白樺に触れると、聞こえるはずのない音がわずかに聞こえてくるような気がする、と幽玄の世界を表現しております。
自然の主観的写生によってそこに感情が込められているようです。上高地の朝方の情景を水原秋櫻子はこの句に託したのかもしれません。


三大珍味 さんだいちんみ

160805ムラサキウニ三陸海岸は世界でも珍しいリアス式海岸。その独特の地形は深い入り江が多く天然の良港となっており、沖合いは「三陸沖」と呼ばれる世界三大漁場の一つに数えられています。
新鮮な鮑(アワビ)、雲丹(うに)、海鞘(ホヤ)、8月は三陸沿岸の海産物が旬です。
三陸以北でしかとれないエゾアワビはとても美味。岸壁に激しく打ち砕く高波にも頑として剥がれない強靭な強さが足の高い肉厚なアワビとなるからでしょう。
三陸のホヤは甘みがあって肉厚なのが特徴。そのままでも、わさび醤油でも、酢でも美味しくいただけます。
三陸の夏の味覚の代表格「ムラサキウニ」。殻をかち割って剥いた生ウニをスプーンですくって食べたり、焼いて食べたり。三陸の新鮮な三大珍味はこの時季にしか賞味できません。
詳しくは過去記事『海の味覚が旬「鮑、雲丹、海鞘」』をご覧ください。



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海鮮祭りいいですねえ。
復興道半ばとはいえ活気を取り戻しつつあるのですね。
もしかしてアワビの上にウニを盛って蒸し焼きにしているのですか? なんたる贅沢!
  • |2016.08.12(Fri)
  • |カノッチ
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Re: カノッチさんへ☆彡

海が生活圏ですから海鮮物は豊富ですよね。
港湾工事は現在突貫工事で進められておりますけど、各漁港ごとに10メートルを超す防潮堤が造られ、陸地側からは海が見えなくなりました。淋しいことですけど、安全面を考えればこの方法が最善なんですかね。

残念ながらアワビの貝にウニを盛り付けてるんですよね。アワビと一緒にウニも蒸し焼きにしたら豪華なグルメになるでしょうね。1度食べてみたいですけど、庶民の口には入らないでしょうね。崖から飛び降りるつもりで貯金をはたいて食べなくちゃ(笑)。

  • |2016.08.13(Sat)
  • |matsuyama
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