つつじと筍で旬のコラボレーション

市街眺望つつじ園

東北の桜も終わる頃、代わって旬の座を占めてきたのが鮮やかな色彩を放つ「つつじ」。
5月の中旬、近くの小高い山の中腹でひと際目を惹いていました。
ここは個人の方が趣味で植栽し、生涯かけて育てた名もないつつじ園。
庭から連なる裏山の急坂を30mほど登りつめると、市街が一望できる斜面につつじが降り注ぎます。
その様相は、まさに圧巻です。
無料開放される園は、時季になると近くの方々が毎年見学に訪ねてきます。

筍
裏山を登る小道の脇には大きく育った筍が、あちこちで芽吹いています。
これはちょっと大きくなり過ぎかな。
まさにつつじと筍のコラボレーション。

白つつじ
満開のつつじで埋め尽くされた小高い裏山。
純白の花姿は「初恋」が花言葉、 

赤つつじ
赤いつつじは恋をした女性の気持ちを表現して「恋の喜び」、
恋するキュートな花が、澄んだ青空と美しいコントラストを生み出しています

つつじ園
鮮やかな色彩を身体いっぱいに吸いこむと、自然のエネルギーが宿ったよう。
見頃を迎えた赤や白のきれいなつつじの群生は、気持ちがリフレッシュできます。





下の<続きを読む>をクリックすると、二十四節気の「小満」、七十二候の第二十二候から第二十四候までと小満前後の「季節の彩り」をご覧いただけます。気になる方はどうぞごゆっくりご覧ください。







二十四節気
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第八節 小満       5月20日~6月4日

5月20日からは二十四節気「小満(しょうまん)」を迎えます。
秋に蒔いた麦などの穂がつき「今のところは順調だ、よかった」と、ほっと一安心(少し満足)する頃といわれています。麦の穂が成長し、稔りの時が近づくとともに、多くの地方では田に水が張られ、早いところでは田植えが始まっております。西日本では、はしり梅雨が現れるのもこの頃です。
農業を生活の糧にしていた時代には、農作物の収穫の豊凶は人の生死にかかわる問題でした。順調に穂がついた麦などを見てホッと満足したことから、小満と言う名前が付いたということです
近郊の田園地帯では水が張られた田圃で田植えが始まっております。田植機が活躍する中、人の手で植えられていく田植えは珍しく、この時季の風物詩でもあります。
大地には様々な花が咲き、人里ではカッコーが鳴き、うぐいすの囀る長閑な風情が蘇ってきます。陽気も良くなり、万物が活発に動き始め、様々な生命が満ち溢れる時季でもあります。秋になればたわわに実った稲穂が頭を垂れることでしょう。


七十二候IMG
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第二十二侯 蚕起食桑 かいこおきてくわをはむ       5月20日~5/24日

蚕が、エサとなる桑の葉をたくさん食べて成長する時季です。そのために桑の葉を摘む季節でもあります。このことから、旧暦の4月は「木の葉採月(このはとりづき)」とも呼ばれました。また、蚕は人々の暮らしを支えていたため「おかいこさま」と言う地方もあります
最近では養蚕している蚕を見かけませんが、体長7cm位の芋虫で、桑の葉を食べ繭(まゆ)を作ってさなぎになります。できた繭からは古来より珍重されてきた生糸がとれ、シルク織物となって織物文化が形成されました。
当時シルクは日本最大の輸出品で、最盛期には70%にも達したと言われています。ノンフィクション文学の「あゝ野麦峠」は諏訪、岡谷の製糸工場に働きに出た、飛騨の女性工員の姿を伝えたものです。工女の郷里である飛騨の白川郷も、越中五箇山の合掌造も、養蚕のための建物でした。


第二十三侯 紅花栄 べにばなさかう            5月25日~5月29日

紅花が咲き乱れる季節で、山形県の県花にもなっています。紅花は草丈1mほどで、初夏にはアザミに似た花を咲かせます。鮮やかな黄色から、やがて色づき赤くなります。葉のふちに鋭いトゲがあり、このため花摘みはトゲが朝露で柔らかくなっている朝方に行われます。(詳しくは下記の季節の彩り「紅花」を参照)。
「まゆはきを 俤(おもかげ)にして 紅粉(べに)の花」
芭蕉が山形県の立石寺への途中で、紅花畑を眺めながら詠んだとされています。
黄色い紅花の花を摘んで水にさらし、乾燥させると紅色になるところから紅花と言われるようになりました。


第二十四侯 麦秋至 ばくしゅういたる           5月30日~6月4日

麦が熟して実り、薫風が麦畑を吹き渡る頃、麦秋の季節となります。米の裏作として耕作されていた麦は5月末頃から6月初め頃実りの時期を迎えます。昔はまだ稚い緑の田圃の隣で、そよ風にさざめき黄金色に熟した麦畑のコントラストを眺めることができたものです。
日本の麦作は弥生時代初期から行われており、梅雨がやってくる前の一瞬の輝きと言われております。麦を脱穀した麦わらで、帽子やストローに使ったり、わら屋根を葺(ふ)いたりしていました。また、わらを主原料にしたブロック「ストローベイル」を使った家は、耐久性と断熱性に優れているだけでなく、木材の量を減らし、化学合成料を使わないことから、エコロジー・ハウスとして注目されているようです。
一時期黄金色にたわむ麦畑を見ることができませんでしたが、ここ何年か前から健康食品や家畜の飼料として見直されるようになってきました。


季節の彩り
四季の彩りを添えてまいります。


衣替え ころもがえ        6月1日

20160519衣替え衣替えといえば学生や企業の制服(夏服、冬服)を変更することで、6月と10月の1日に行われる場合が多いようです。これは明治6年、当時の明治政府によって役人、軍人などに制定され、やがて学生や一般にも広まるようになりました。南西諸島では温暖な気候の関係もあって5月と11月の1日に行うところもあります。
もともと衣替えの習慣は中国の風習に倣い、平安時代の夏服と冬服を着替える「更衣(こうい)」と呼ぶ宮中行事から始まったものです。更衣とは「更衣室」、つまり着替えるという意味で、もともと天皇の衣、衣替えを司る役職名でした。
江戸時代の武家社会からは単衣や袷を年4回衣替えしていました。和服を専業として着ている人たちの間ではこのしきたりが今も重視されているようです。
詳しくは過去記「6月と10月は衣替えです」をご覧ください。


ジューンブライド じゅーんぶらいど

20160519ジューンブライド6月は女性の憧れるジューンブライドの季節でもあります。ジューンブライドは、6月がローマ神話で女性と結婚生活の守護神である、「ジュノー」の月に由来するヨーロッパの風習です。
6月の欧州地域は晴天率が高く、結婚するカップルはこの時季に人気があるようです。
日本では梅雨の時期でもあり、梅雨の無い北海道でさえ50%、東京、大阪に至っては軒並み30%台の晴天率です。このため6月に結婚する人は、全国的に11月、3月、10月に続き、第6位にランクインされています。梅雨の無い北海道をみると6月は3位にランク。暑くもなく寒くもなく、雨の少ないところがカップルに好まれている理由のようです。
もし、日本列島に梅雨がなかったら、日本でもジューンブライドはもっと増えていたかもしれませんね。
詳しくは過去記事「6月は憧れのジューンブライドです」をご覧ください。

紅花 べにばな

20160519紅花キク科の二年草で、アザミに似た紅黄色の紅花は、飛鳥時代に大陸から伝わったとされ、その花から黄色や紅色の染料が取れるだけでなく、漢方薬としても重宝されてきました。
かつて、「江戸紫に京紅」とうたわれた紅(くれない)の原料が紅花で、その多くは山形県最上地方の酒田に集まり、近江商人が北前船に乗せて京や大阪に運んだものです。紅は藍と並んで江戸時代の二代染料で、今でも山形県は紅花の日本最大の産地であり、県花にもなっております。
紅花油はサラダ油やマーガリンの原料になり、乾燥させた花は紅花(こうか)と呼ばれ、血行促進作用がある生薬に利用されています。養命酒などに含まれている生薬は、紅灸(べにきゅう)、葛根紅花湯、滋血潤腸湯、通導散などの漢方薬として用いられています。
詳しくは過去記事「蚕(かいこ)が繭(まゆ)を作り始める小満」をご覧ください。


麦秋 ばくしゅう

20160519麦秋俳句の世界では秋の言葉を使いながらも夏の季語として扱われます。一般的にはほとんど死語化しています。
米の裏作として耕作されていた麦は5月末頃から6月初め頃、実りの時期を迎えます。かつてはまだ稚い緑の田圃の隣で、そよ風にさざめき黄金色に熟した麦畑のコントラストを眺めることができました。
麦の丈は高く、子供の姿が隠れてしまうほどです。取り入れし脱穀した麦わらは積み上げておくと、柔らかくてフワフワしており、子供たちの恰好の遊び場でもありました。
世の中の成長とともに米が隆盛となり、麦はほとんどの人が食べなくなりました。同時に麦作が廃れてしまったのです。一時期麦畑を見ることができませんでしたが、最近健康食品や家畜の飼料として見直されるようになってきたようです。
詳しくは過去記事「草木が茂り、田植えも始まる小満」をご覧ください。


卯の花くたし うのはなくたし

20160519卯の花梅雨入り前に降る長雨のことをいいます。卯の花くたしの「くたし」は動詞の「くたす」からきており、物を腐らせるという意味があります。同じような意味を持つ自ら腐る「朽ちる」に対し、「くたす」は物が腐ってしまうという意味で使われます。つまり「卯の花くたし」とは、卯の花を腐らせるほどシトシト降り続ける雨のことです。またこの頃の曇り空を「卯の花ぐもり」ともいいます。
春から夏にかけて降る雨は農業にとって大切な雨です。この時期の雨には植物の名前を付けて農事の参考にしていたようです。菜の花が咲く時期と重なる長雨を「菜種梅雨(なたねづゆ)」、5月の筍の季節に降る長雨を「筍梅雨(たけのこづゆ)」等々、その時期にみられる植物と組み合せ、風情のある名前で呼んでおりました。日本人特有の感性と生活の知恵だったのでありましょう。
そして5月半ば過ぎ頃の「卯の花たくし」が過ぎ去ると、梅の実が熟し始め、本格的な梅雨になります。
詳しくは過去記事「5月半ばの長雨は卯の花くたし」をご覧ください。


天気雨 てんきあめ

20160519虹この時季、晴れているのに小雨が降ることがあります。これを一般的には「お天気雨」とか「日照り雨」といい、お天気に騙されたような感じから「狐の嫁入り」あるいは「天泣(てんきゅう)」などとも呼ばれています。昔はお天気雨のことを怪奇現象ととらえ、何でも狐の仕業と考えていたようです。
お天気雨で出会える自然現象もあります。ドライブをしている時や太陽を背にし、雨が降っている方向を見上げると、前方に鮮明な虹の架け橋と出会えることがあります。極稀に体験できる不思議な現象ですが、出会えると感動的でロマンチックになることもあります。
詳しくは過去記事「麦の穂も実り、ひと安心する小満」をご覧ください。


 こけ

20160519苔♪君が代は 千代に八千代に 細石の 巌となりて 苔の生すまで♪
国歌でもある君が代は「君(天皇、君主)の時代は、千年、八千年も続きますように。細かい石が大きな岩となって、それに苔が生えるくらい永年にわたって繁栄しますように」と訳されます。
山や川に行くと見られる美しい緑色の「苔」。「君が代」に「コケのむすまで」とあるように、山や渓谷、古いお寺や神社にある苔は、自然な形で成長するには早くても十年以上もの歳月が必要です。
都市部ではビル建設のラッシュ、高速道路や河川工事などで環境悪化が叫ばれ、苔の成長が懸念されています。都市が緑化されることで、住民に潤いや安らぎを与えるとともに、気象緩和や建物の断熱効果などによるエネルギ-消費の抑制、CO2や大気汚染物質の吸収に有効であるといわれています。
普段あまり見向きもされない苔ですが、こうしてみると侮れない存在でもあります。
詳しくは過去記事「夏の省エネにも有効 苔玉インテリア」をご覧ください。

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孟宗竹、真竹のシーズンが終わり
関西では今、破竹がおいしく雨が降ったのちは
たくさん出てきます

つつじの様子、下から見ると圧巻だったことでしょうね

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Re: FREUDEさんへ☆彡

こちらも筍の旬は過ぎたようですけどね。
このつつじ園で見た筍は大きく成長しすぎてましたね。あの位大きくなると食用には向かないでしょうね。家族の方も芽を出しているのはご存知だとは思うのですが、放置状態のようでした。自分で掘って食べる気はないんでしょうね。

全国のつつじ園を見るともっと凄いところが多いですけど、個人レベルでの管理となればあれだけの規模のつつじはあまり見かけないですね。入園料も取らずに管理するのは大変だと思います。
  • |2016.05.30(Mon)
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