冬場が美味しい鮑の口開け

11月18日頃からは七十二候の第五十七候「金盞香(きんせんかさく)」に変わります。
水仙の花が咲く頃です。金盞は金の杯のことで、水仙の花の黄色い部分を杯に見立てたものです。ヨーロッパでは、女神の嫉妬で花に変えられてしまった好青年という言い伝えもあります。
寒い冬のさなかから咲き始める水仙は、凛として他の花とはひと味違った気品を感じさせます。

20151115水仙

十二支の亥の月にあたる旧暦10月の亥の日(新暦では11月19日)、亥の刻(午後10時頃)に行われる亥の子(いのこ)。これは田の神様をお祀りする収穫祭でもあります。その日に行われる年中行事で、玄猪(げんちょ)、亥の子祭りともいわれております。
西日本でよく見られる行事で、作った亥の子餅を食べ、万病除去や子孫繁栄を祈るのだそうです。地域によっては子供たちが藁鉄砲で地面を搗(つ)いて回ります。地面を搗くのは田の神を天(あるいは山)に返すためと伝えられております。
これと似たような行事で、東日本には旧暦10月10日(新暦では11月21日)の十日夜(とおかんや)が伝えられております。
また、亥は陰陽五行説の水にあたり、火災から逃れるといわていることから、この日に炬燵等の準備をしたり、火災から逃れられるとも言われているそうです。

20151115鮑
さてこの時季になると、東北地方では吉浜(きっぴん)といわれる三陸が口開け(解禁)となります。通年11月3回、12月2回行われており、地元宮古の重茂(おもえ)漁港では、口開けの先日6日、8.6トンの初水揚げがありました。餌となる天然コンブの育ちが良かったこともあり、形が大きく身入りの良いが多かったそうです。
箱眼鏡で海底をのぞき込み、長いかぎ竿(ざお)を自在に操ってをすくい上げる漁法には技術を要します。漁師たちはサッパ船に乗り、口開け時間の午前6時半になると一斉にをすくい上げます。

漁師はその日のコンディションによって、予定の漁場を急遽変えることもあるそうです。この日の鮑は手を広げたくらい貝もでかく、身も肥えていてこの上ない鮑だったと、ある漁師さんはご自分のブログで述べていました。詳しくは「漁師の徒然なるブログ」をご覧ください。
鮑は水揚げ量が勝負なので、とにかく大きいのを狙うのがコツ。でっかい鮑が採れると、それまでの身体の痛みも忘れてしまうのかもしれませんね。
今年の口開けは後4回。毎年行われる鮑の口開けですが、ベテランの漁師さんでも緊張するようです。
12月になると海が時化るそうなので、今月の漁に勝負を賭けたいところですね。


二十四節気 立冬(りっとう)◇
二十四節気19番目の節気。11月8日および小雪(11月23日)の前日まで。
暦便覧は「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」
真冬の寒さに備え、冬の準備を始める「こたつ開き」の時季でもあります。
立冬七十二候は次の通り。
第五十七候(立冬末候) 11/18~11/22 金盞香(きんせんかさく)
水仙の花が咲きはじめる頃。漢字やよみからは、金盞花を連想してしまいそうですが、水仙の花のことを表しています。水仙は上品な香りと、育てやすさから人気のある花です。


今日の独りごと

今日の独りごと1115現在、八戸、苫小牧間に就航している川崎近海汽船の「シルバークイーン」。3年後の宮古、苫小牧間のフェリー就航を目指し、そのデモンストレーションとして、今日宮古に寄港しました。約7,000トン、トラック69台、乗用車20台、乗客600名収容の同船は、フェリー船としては大型の部類ですよね。歓迎式典を終えた後は市民500名を招待し、約2時間のクルーズを披露してくれました。
北海道への航路が開発され、現在、拡幅工事中の盛岡までの復興道路が完成すれば、陸路と海路が整備されることになり、大災害による緊急時のアクセスが便利になります。これに空路が加わると超安心ですけどね。残念ながら今のところ空港整備の計画はなく、緊急時における自衛隊等のヘリポート位のものでしょうかね。
それはさておき、震災後陸路海路ともめざましい復興が進んでいる被災地宮古の昨今でした。


参考サイト 暦生活彩時記、暮らし歳時記朝日新聞DEGITAL,シルバーフェリー



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体が熱くなるようなお写真。
五島あたりの赤ともまたちがって、
目に入る所に出てきますでしょうか?
心がけて覗いてみます。
  • |2015.11.16(Mon)
  • |hippopon
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高校生の頃、夏休みに入ると愛媛県の海に潜り
あわびを採った記憶があります

手を挟まれて命を落とした方が昔いらっしゃったらしく
養母はあわび採りを反対しましたが
未熟な私は見つけたあわびをなかなかつかめませんでした

すぐに岩へ固くへばりついてしまうため
石で割って採ったこともありました
  • |2015.11.16(Mon)
  • |FREUDE
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アワビ、食べたいけど高いからね~
沖縄産は安いけど南国で育ちが早いから身が柔らかくて遠慮したいね。
  • |2015.11.16(Mon)
  • |和 八葉
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Re: hippoponさんへ☆彡

鮑は岩などに張り付くと人の手ではなかなか剥がれそうにないくらい強力な吸引力を持っているそうですね。

漁師さんも長いかぎ竿を駆使しての漁のようですから、水深5m前後に貼り付いているのかもしれません。箱めがねで確かめているようで、海面からは見えにくいのかもしれません。
しかも鮑の餌となる昆布が揺れ動く海中は暗っぽく、さらに鮑の貝殻は海中の岩肌と同じような色をしていますから、経験を積まないと見分けがつかないでしょうね。
今度機会がありましたら覗いてみてください。
  • |2015.11.16(Mon)
  • |matsuyama
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Re: FREUDEさんへ☆彡

高校生の時、漁師の息子に同級生がいて学校帰りによく鮑やウニを採ってもらってました。当時は今のように監視も厳しくなく、よく潜って採ってましたね。今だったら差し詰め密漁で現行犯逮捕されてたでしょうね。
密猟者はいつの時代も引きを切らないですが、手口も巧妙になってきてるみたいです。売れば高いですから、いろいろ監視の目をくぐって密漁するんでしょうね。

手を挟まれて亡くなった方もいたんですか。確かにあの吸盤は強力ですからね。海中で手を挟まれたらなかなか海面に浮上してこれないかもしれません。たかが鮑とはいえ、命がけですね。


  • |2015.11.16(Mon)
  • |matsuyama
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Re: 和 八葉さんへ☆彡

今年最初の入札最高値は昨年より高い10㎏11万円だったそうです。10㎏で鮑何個くらいあるんでしょうかね。
仮に鮑1個500gとしても20個です。1個5500円ですよ。初水揚げでご祝儀相場とはいえ高いです。なかなか手が出ませんね。
残り物ながら漁師さんは家に帰って刺身にして食べてるみたいですよ。漁師さんの特権ですね。
うちにも漁師さんの親戚がいたらよかったな(笑)。

  • |2015.11.16(Mon)
  • |matsuyama
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今季は暖冬のせいか、ツツジや皐月に花が咲き出しています。
水仙は濃い緑色になってきてますが、花が咲くのは先に
なりそうです。

海の近くにお住いの方は、新鮮な食材が手に入るので羨ましく
思います。鮑は高いですし、滅多に口にする事はありません。
いつの日にか堪能したいと思っています。
  • |2015.11.16(Mon)
  • |南の風
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Re: 南の風さんへ☆彡

ツツジが咲いてるんですか。ハマユウを育ててる関西の方も、この11月になって咲き出したとか言って戸惑ってました。暖冬のせいなんでしょうか。季節感がなくなりましたね。
うちの絹さやも残った種を10月頃植えたら今頃花を咲かせ、実が成りだしました。小指大位の小さな実ですが、食べようと思えば食べれる実です。この時季に実が成るとは思ってもいませんでした。
この辺の水仙はいつもの年だと、開花は来年4月頃ですね。
海の近くでも鮑は滅多に手に入りませんよ。津波で鮑が全滅しましたからね。漁協さんの努力で何とか震災前並みの水揚げに復活したようですけど、なかなか高級な海産物ですから。地元でも高価です。

  • |2015.11.16(Mon)
  • |matsuyama
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宮古は陸路海路とも復興が進んでいるのですね。
それを聞いて安心しました。
明るい話題を聞くとほっとします。

海に面した地域の方がうらやましいです。
新鮮な魚介類に日々接しておられるんですものね。
  • |2015.11.17(Tue)
  • |まりりんご
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Re: まりりんごさんへ☆彡

陸路も震災前はチンタラチンタラ工事をしていましたが、震災後は復興道路に格上げされ予算も取れるようになったのか、急ピッチで進められております。トンネルを掘り、橋を架けての難工事が多いようですが、全国から大手ゼネコンが集まり、大型掘削機などを駆使しているようです。急ピッチといっても完成は2~3年後になるでしょうけどね。

海岸は先日の津波の心配とは裏腹に暮らしてますからね。危険と表裏一体です。
そうはいっても職場を放棄するわけにはいきません。危険を覚悟で漁に出ているんですよね。お陰様で我々は新鮮な海産物を食卓に並べることができるんですけどね。
とはいえいつもいつも食べれるわけでもありません。鮑なんかこちらでも高くて手が出ませんよ。

  • |2015.11.17(Tue)
  • |matsuyama
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matsuyamaさんへ!!

これから咲く花ー水仙って確かに貴公子然とした気品が感じられますねー。
今年は今のところ雪もなく気温も10月下旬だといいますが、今夜あたりから冷え込みが始まります。

あわびは佐渡以来食べたことがありません。大した美味しさとは思いませんがね~~(負け惜しみで無く・・)笑い)
  • |2015.11.18(Wed)
  • |荒野鷹虎
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Re: 荒野鷹虎さんへ☆彡

どぎつい色でもなく、どこか透明感のある気品に満ちた花を感じますね。水の仙人と思われるほど高貴な姿が、見る人の心をとらえるのかもしれません。
ここ数日は初冬とは思えない陽気な日が続いておりましたが、女心と秋の空。天気が変わりやすいのも女心です。束の間の秋の陽気は冷淡な静寂へと甦る途を辿り始めたようです。このまま厳寒の冷たさで年を越してしまうのでしょうか。

刺身で食べる鮑にはコリコリ感がありますね。これを美味いと思うか不味いと思うかは人それぞれでしょうが、歯ごたえがあるからこそ珍味と思われるのかもしれません。苦手なようでしたら、今度煮て食べてみてください。風味は損なわれますが、食べやすくなりますよ。

  • |2015.11.18(Wed)
  • |matsuyama
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