草木枝葉繁る小満

輝く陽光のもと南風が吹きわたり、いきいきと生い茂る草木の影も日に日に濃くなってきました。爽快な薫る風にトレッキングやアウトドアスポーツにピッタリの季節です。

150520小満①

二十四節気は5月21日頃より「小満(しょうまん)」を迎えます。
秋に蒔いた麦などの穂がつき、「今のところは順調だ、よかった」とほっと一安心(少し満足)する頃といわれています。麦の穂が成長し、稔りの時が近づくとともに、多くの地方では田に水が張られ、早いところでは田植えが始まります。西日本では、はしり梅雨が現れるのもこの頃です。

150520小満②
近郊の田園地帯では水の張られた田圃で田植えが始まっておりました。田植機が活躍する中で、人の手で植えられていく田植えはこの時季の風物詩でもあります。周囲からはカッコーが鳴き、うぐいすが囀る長閑な風情が蘇ってきます。秋になればたわわに実った稲穂が頭を垂れることでしょう。

150520小満③
同時に七十二候は5月25日頃まで小満の初候で第二十二候「起食桑(かいこおきてくわをはむ)」となります。が盛んに桑の葉を食べ出す頃です。
平成26年6月25日に世界遺産に登録された富岡製糸場ですが、当時は製糸技術開発の最先端として養、製糸業が世界一の水準でもありました。岡谷の製糸工場を舞台にした1979年製作の映画「女工哀史・ああ野麦峠」は今でも記憶に残っております。
当時は高級な絹織物として生産され、海外にまで輸出されていましたが、最近では養業も廃れてきました。
私の小学校の頃は教室でを飼い、毎日生徒が交代で桑の葉を入れ替えておりました。糸を吐いて大きくなった繭をぬるま湯につけ、1本1本繭糸を紡んでいたものです。紡んだからといって生地にするほど多くあるわけではなし、結局それっきりでしたけどね(笑)。

150520小満④
桑はの餌として使われていた他、果樹としても利用されていました。果実は初夏に熟し、黄イチゴのような、柔らかい実になります。熟した桑は赤黒く、甘くて美味しい果実です。
養蚕業の衰退と共に桑畑を見かけなくなりましたが、小さい頃はこの時季になると下校時間、友達と一緒になって桑の実を食べていました。桑の木に登って揺するとぽたぽた落ちるんですよね。競って拾い食いをしていました。歯や手の指は紫色になり、盗み食いをしたことが一目瞭然でした(笑)。

桑の実はマルベリーあるいはどどめなどと呼ばれます。よく青ざめた唇の色をどどめ色などといいますが、桑の実のことをもじったんですね。
どどめという名前にたがわず、桑の実にはアントシアニンをはじめとするポリフェノールを豊富に含んでおり、その効果はブルーベリーの4倍あるそうです。疲れ目の予防や改善、視力回復に効果があり、栄養満点なんですね。

道を歩いている時、急に雨が降りだし雷鳴が響き渡ると、慌ててどこかの軒先で雨宿りします。その時、「くわばら、くわばら」と唱えたことはありませんか。
その昔こんな話があったそうです。雷神様が誤って農家の井戸に落ちた時、主人がすばやく蓋をしめ、雷神を閉じ込めてしまいました。すると雷神は、“おれは桑の木が嫌いだからこれから「くわばら、くわばら」と唱えろ、そうすればお前のところには落ちない。ふたを取ってくれ”そこで主人は雷神を返してやったといいます。
雷神も恐れる桑の木には不思議な霊力が宿っていたんですね。はい、お後がよろしいようで。


二十四節気 小満(しょうまん)◇
二十四節気8番目の節気。5月21日および芒種(6月6日)の前日まで。
暦便覧は「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」
蚕が桑の葉を盛んに食べはじめる時季。
◆小満の七十二候は次の通り。
第二十二候(小満初候)5/21~5/25 蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
蚕が、桑の葉をたくさん食べて成長する頃。人々の暮らしを支えていたため、「おかいこさま」と敬称をつけて呼ぶ地方もありました。


今日の独りごと

今日の独りごと0520 先日16日、地元にお住いの若い世代を中心に「農業まるごと体験」がありました。毎日食べるお米の田植えを体験し「食や自然の大切さ」を学んでもらおうというものです。
朝から小雨交じりではありましたが、高校生をはじめとする親子連れのファミリーなど34名の参加者は、まだ冷たい田圃で、素足のまま泥と格闘しながらも、苗を植えていました。体験する機会のない子供たちにとって、米作りの過程を知るうえでいい経験になったと思います。実るまではいろいろな作業行程はあるにしても、秋の稲刈り体験にも同じメンバーで参加することによって、一連の米作りが理解できるかもしれませんね。
全国各地でも田植え体験イベントは開催されています。TPPの問題や農家の農協離れが進んでいる中、参加者がお米に対する認識を高めていただくことで、もっともっと農業に理解を深めてもらえるのではないかと思いました。


参考サイト:暦生活彩時記NAVERまとめ




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田植え、小学生のころ学校行事で経験したな~。

桑の実、幼いころ口をムラサキ色にしながら、ほおばったころがなつかしい。
  • |2015.05.21(Thu)
  • |和 八葉
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依頼を受けて農薬空中散布を手伝ったのが
7年前のことで、福島県の飯館村へも行きました
農業に無縁でしたが、身近なものに感じました

昨年、野麦峠をバイクで越えました
野麦峠という映画の存在を知っていたため、
山本茂実氏の著作を小説のように誤解していました

本を紐解いて、搾取に留まる歴史ではないことを知りました
  • |2015.05.21(Thu)
  • |FREUDE
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桑の実

おはようございます♪
桑の実♪ とどめ(';')
ポリフェノールが豊富で栄養満点なのですね(^^♪
畑があったら、植えて実を食べてみたいです。

「くわばら」のお話、興味深く拝見しました。。。v-407
  • |2015.05.21(Thu)
  • |ouna
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Re: 和 八葉さんへ☆彡

小学校の頃は田植えや稲刈りの体験がありましたよね。
自分のところでは細々ながら農業してましたから、その時季になるとよく手伝わされましたよ。泥の中にはまるとなかなか抜け出せなくてね、往生したことがありました。
桑の実は手や口を紫にしながらよく食べてました。みんな懐かしいですね。今の子供たち自然とのふれあいの機会、少ないでしょうね。ある意味かわいそうですね。もっとも今は今の遊びで楽しいこともあるんでしょうけど。

  • |2015.05.21(Thu)
  • |matsuyama
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Re: FREUDEさんへ☆彡

ヘリでの散布でしたんですか。広大な田園地帯だからこそ空中散布もできるんでしょうね。我々のような山間を切り開いて作った僅かな畑地では効率も悪いですから、人の手に頼らざるを得ませんね。

野麦峠通られたんですか。今は容易に越えることができるんでしょうね。
「ああ野麦峠」はノンフィクションだったんですね。読んでみると悲惨ですよね。環境条件の悪い工場で過酷な労働を強いられ、故郷に帰るときは雪の降り積もる峠越え。悪辣な中で故郷の両親のことを思えば耐えなければならなかったんでしょうね。信州諏訪での出来事ですけど、富岡においても少なからずそのような環境があったかに想像します。


  • |2015.05.21(Thu)
  • |matsuyama
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Re: ounaさんへ☆彡

こんにちは。
小さい頃は興味本位で食べてましたが、桑の実には意外と栄養が含まれていたんですね。但し物の本によると害虫が多いようなので消毒してから食べた方がいいそうですよ。

「くわばら」の話、面白そうなので取上げてみましたが、いろんな説があるみたいですね。三田市の桑原地方に伝わっているようです。桑原地区の欣勝寺というお寺には雷除けのお札が売られているそうです。お近くでしたらお訪ねになって見てはいかがですか。
  • |2015.05.21(Thu)
  • |matsuyama
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昨晩大学時代の福島県の友人と電話。
代かき2回目、忙しいぞとおっしゃってました。
田植えのきせつですねぇ。
秋には黄金の、、今年も順調にいきますように。
  • |2015.05.21(Thu)
  • |hippopon
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Re: hippoponさんへ☆彡

今は農家の繁忙期ですからね。おそらくどこの農家も猫の手も借りたい程の忙しさではないですかね。
ただ昔から比べたら農機具も機械化されてますから、田植えをしている様子を見ていても昔ほどの人数は見かけませんね。内部事情までは分かりませんが、代かきも田植えも機械化で人数は補えてるのでしょうかね。

秋には田園一帯に稲穂が頭を垂れるよう順調に生育されることを願っております。それまで自然の被害もさることながら、手入れなどでご苦労があるかと思いますが、今年の美味しい新米が食べれることを期待しております。
  • |2015.05.21(Thu)
  • |matsuyama
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雨の日が続き、やっと晴天の日になったと喜んでいたら
桜島の降灰で樹木の緑も灰色になっています。
小さい頃から5月の初めになると、田植えの手伝いでドロンコに
なっていました。
今と違って手植えの時代でしたから、子供ながらにシンドイ思いを
した記憶が残っています。
食生活も欧米化が進んで米離れしてますが、もっと日本の米の
美味しさをアピールした方が良いかも知れませんね。
  • |2015.05.21(Thu)
  • |南の風
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おはようございます!

いい季節になりましたね^^、桜の時期もいいですが新緑もまた格別です。
蚕と言えば子供たちが小学校の頃、学校で飼っていましたね。休みが続くときはうちに持って帰って世話をしました。小さな蚕でしたがそこらの芋虫と違ってかわいかったですw。

一昨日の未明、こちらでは久しぶりにどえらい雷雨でした。おかげでその日は寝不足(;´Д`)、これから雷の季節、先が思いやられます。
  • |2015.05.22(Fri)
  • |見張り員
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Re: 南の風さんへ☆彡

桜島の噴火、新聞の全国版にも出てます。噴煙が約4300mにまで達しているとかで、降灰が大変そうですね。樹木が灰色一色になるようでは野菜への影響もありますよね。灰を被った野菜は水で洗い流すんですか。手間暇がかかりますね。降灰後に降雨で洗い流してくれれば良かったのにね。

手植えの時代からしだいに耕運機の時代になってきましたが、田植えはまだまだ手植えでしたね。耕運機と言っても代かき位でしたけど、それでも労力の省力化にはつながりましたよね。今や農家の高齢化で機械化は切り離せない時代になりました。若い人も日本の主食である米を見直し、食卓にご飯を絶やさないでほしいですね。

  • |2015.05.22(Fri)
  • |matsuyama
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Re: 見張り員さんへ☆彡

風薫る五月です。裏山も目にしみいるような新緑の季節となりました。気温は暑くなったり寒くなったり、一進一退を繰り返してますが、晴れた日の青空から射し込む陽光は爽快です。

今は蚕を飼う姿は見かけなくなりましたが、当時は多くのお家でも蚕を飼っており、夜に静まり返ると桑の葉を食むガサゴソという音が絶えませんでした。

東京は激しい雷雨に見舞われたようですね。被害はありませんでしたか。近年天候不順が続きますが、季節の変わり目でもあり、気象状況が目まぐるしく変わるようです。十分お気を付けください。

  • |2015.05.22(Fri)
  • |matsuyama
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matsuyama さんへ!!

おばんです!
戦中は自給自足で何でも作りましたが麦は難解なほうで余り作ってる人が少なかったようです。パンやうどんを食べられるので貴重でいたのですがね~~そばは未だ難しかったです。ですから南瓜ととうきびが多かったようです。笑)
  • |2015.05.22(Fri)
  • |荒野鷹虎
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Re: 荒野鷹虎 さんへ☆彡

こんにちは。

物不足だった戦中戦後は何でも食べました、ていうか何でも食べさせられました。食べないとお腹が空いて仕様がなかったですよね。麦飯、稗飯は当たり前で、たまに新米の時季になると、麦に少し新米を混ぜて食べてました。
今でこそ麦を食べる人はいないでしょうが、麦飯に代わって今はビールの原料ですよね。北海道には広大な麦畑があるんじゃないんですか。黄金色の麦畑を見ているとビールの泡が思い出されますよ(笑)。

  • |2015.05.23(Sat)
  • |matsuyama
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