霜降も終わり苗が生長する霜止出苗

苗代の若芽は緑の絨毯
4月25日頃から始まる穀雨の次候、七十二候の第十七候は「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」です。
先日の時ならぬ降雪は例外として、春になり気候が暖かくなると夜間の冷え込みもなくなり、霜が降りなくなります。農家では植えられるはずの稲も順調に育ち、苗代は若芽がまるで絨毯のように見えます。霜止出苗の候を迎えると、農家では田植えが近づいたことを知り、人々の間には活気が満ち溢れてきます。田植えの準備が着々と進められ、早い地域では4月頃、最も遅いところでは6月頃に行われます。

御田植祭
写真は福島県喜多方市慶徳町の御田植祭(写真工房 ふるさと歳時記より借用)

絣の着物に赤いたすきは伝統の田植えファッション
水をいっぱい張った田圃に初夏の太陽が降り注ぐと、生き返ったようになります。かつて男は代かきに、女は田植えに奔走していました。この田植えする娘さんたちを昔は早乙女と呼んでいました。
絣(かすり)の着物に、赤い腰巻やたすきを掛け、並んで手植えする姿は、今では各地の御田植祭でしか見ることができません。重労働のため、かつては地域で助け合っていましたが、現在では田植え機などが導入され、農作業が軽減化されるようになりました。

新じゃがいもは春告げ野菜か!
田植えで忙しくなる同じ時期、農家では新じゃがいもの収穫期でもあります。
春先の新じゃがいもは水分が多く、皮が薄いのが特徴です。江戸時代初期、オランダ人によって長崎に渡り「ジャガタライモ」と呼ばれていたじゃがいもは、今ではいろいろ改良され、コロッケに適した「男爵」、カレーに適した「メークイン」など種類も豊富です。みずみずしく、シャキッとした食感の新じゃがいもは、春を告げる食材でもありますね。

じゃがいもは手軽な保存食!
じゃがいもは保存が効き、一年中食卓に欠かせませんよね。なかでも、新じゃがいもは春のほんのわずかな期間だけ出回る「旬」を感じさせる食材です。冷涼な気候でじっくりと育てる北海道がじゃがいもに対し、新じゃがいもは温暖な地域で収穫量が増えているようです。

日の当たらない涼しいところが大好き
野菜の栄養とうまみは皮の付近に多く含まれる、と言われます。新じゃがいもは皮が薄く、皮ごと食べることができるので、じゃがいもの栄養を効率よく摂取できるんですね。特に、ビタミンCは、長く貯蔵するじゃがいもよりも、収穫直後の新じゃがいものほうが含有量が多いそうです。ただし、水分が多く日持ちがしない新じゃがいもは日光に当てると皮が変色し、芽が出て有毒物質を発生しやすくなりますので、ご注意ください。
だからといって冷蔵庫で保存すると、味が落ちてしまいますので、必ず常温で保存するようにしてください。

じゃがバターはホックホクのアッツアツ!
素揚げして塩コショウでシンプルに味わうのは、皮の薄い新じゃがいもならではの美味しさです。なかでも丸ごと茹でたアツアツのじゃがいもにバターを塗った「じゃがバター」は、甘さがグーンと引き立ちます。石焼芋とはちょっと違った味覚で、至福の時に浸れますよね。しかも栄養があって低カロリー、満腹感もありますからその分ご飯を減らすと、ダイエットには最適なメニューです。

スーパーの店頭ではもう新じゃがいもが売られているかもしれません。この時季だけにしか賞味できない春の食材、新じゃがを召し上がってみてはいかがでしょう。





参考サイト:こだわりの美食ぴお、七十二侯がまるごとわかる本
写真素材:ふるさと歳時記

人気ブログランキング参加中!
人気ブログランキングへ
↑ポチッと、お願い。
関連記事

テーマ:実用・役に立つ話
ジャンル:趣味・実用

コメントの投稿

Secret

代替画像

ふかしたジャガイモ、
いかの塩辛とも合いますよ。

北海道に行った時に教わりました。
  • |2013.04.26(Fri)
  • |itchann
  • URL
  • EDIT

代替画像

おはようございます。

写真のような田植えの風景も、伝統行事でしか見られなくなっ
てしまいましたね。
日本人の生活の基礎になっている稲作、これまでも国際化の波
に押される中でしばしば取り沙汰され、そして今TPP交渉に
合流することになって、農家の方々は不安を抱えたまま作業に
励んでいるというようなことを耳にしますが、今後の農業がど
うなって行くのか心配です。
  • |2013.04.26(Fri)
  • |茶々
  • URL
  • EDIT

代替画像

こんにちは
いつもどうもありがとうございます♪

春野菜が美味しい季節になってきましたね♪
じゃがいもは主食にもなれるので
ありがたいです♪
じゃがいも料理が増えそうです(笑)

またよろしくお願いいたします♪
  • |2013.04.26(Fri)
  • |スーパーサイドバック
  • URL
  • EDIT

代替画像

御田植祭の様子、お日様の光が透明で山の木々の緑や田んぼに張ってある水に映えていますね。かわいい早乙女さんの姿、大分なんてとっくに珍しいことです。
春の到来を告げる清々しい風景に日本の四季の有難さを改めて感じる写真です。

春野菜からはじまってこれから色の濃い野菜が出回り、いよいよ夏へと向かっていくのでしょう。食も楽しみな季節になります。
  • |2013.04.26(Fri)
  • |まろゆーろ
  • URL
  • EDIT

代替画像

Re: itchannさんへ☆彡

イカの塩辛とも合いますか。イカの塩辛好きの方にはたまらないですね。
肉じゃがとかポテトのベーコン巻なんていうのも定番メニューとしてあるようですが、鮭とじゃがいもの塩バターというのも美味しいですね。北海道らしくバターで味付けするところがミソですね。野菜と魚の取り合わせって合うんですかね。
サラダ、フライ、炒め、煮物……。じゃがいもを使ったレシピは幅広いですね。
子供の頃、林間学校で飯盒炊飯のカレーにじゃがいもを使いましたけど、今度キャンプでじゃがいもをレシピにした食事もいいかもしれませんね。

  • |2013.04.26(Fri)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

Re: 茶々さんへ☆彡

こんばんは。
今や農業も機械化が進み、早乙女みたいな田植えはどこに行っても見られないですね。日本の伝統文化が薄れていく傾向にあります。生活の向上のためには致し方ないんでしょうが、少々淋しい気もしますね。
農地の減反政策で農家は追い詰められ、今ここにきてTPP交渉で政府の農業政策に不安を感じているようですね。米に関しては800%の関税が掛けられているそうですが、これが撤廃されたら安い米がどんどん輸入されますよね。味で勝負するなら輸入米には絶対負けないと思うんですが、価格競争となるとね。今でも外食産業では政府買い付けの安い輸入米をご飯用に増やしてほしいと交渉しているようですね。
  • |2013.04.26(Fri)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

Re: スーパーサイドバックさんへ☆彡

こんばんは。いつもありがとうございます。

筍の土佐煮、たらの芽のてんぷら、春キャベツの浅漬け。どれも美味しい春野菜のメニューですよね。中でも新じゃがのメニューは数多くありそうですね。煮たり、蒸したり、炒めたり。あのホクホク感がたまりません。
今日もコロッケ、明日もコロッケじゃないですけど、この旬には新じゃがメニューが続くかもしれません(笑)。


  • |2013.04.26(Fri)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

こんばんは

田植えもすっかり機械化されて写真のような風景も見られなくなりましたね。
さみしいですがあの労力は大変だった・・・と昔祖母が言っていましたっけ。

じゃがいも、新じゃがはおいしいですね^^。
あの薄い皮のみずみずしさは季節ならではのものですね。小さいのはそのまんま素揚げにしちゃいます。
とてもおいしいですよ^^。
  • |2013.04.26(Fri)
  • |見張り員
  • URL
  • EDIT

代替画像

matsuyamaさんへ!!

四季の移ろいはつれづれですねー。
この歳時記は知りませんでした。汗)
北海道の、ジャガイモのふかしは嬉しい話でした。!
本当の子供のときはお八つと言うより、主食でしたのでね~^^。
今日も、余り暖たくはありませんですが、少しづつ春の気配が近寄ってきた感じがします。!
  • |2013.04.26(Fri)
  • |荒野鷹虎
  • URL
  • EDIT

代替画像

Re: まろゆ-ろさんへ☆彡

空気が澄んでいるんでしょうか、清々しい春の色に早乙女さんの姿が際立ってます。
めったに見られない日本の文化ですよね。最近ではイベント行事としてニュースに流れる程度で忘れ去られてきているような気もします。
「早乙女」で検索すると、芸能人の早乙女○○とか、アダルトの世界が取り上げられているサイトがありました。「田植え」も一緒にキーワードに付け加えないと、早乙女自体の意味も不透明になってきてるんでしょうかね。
春から夏へ四季が巡ることで、自然は豊かになり、大地にもゆとりが出てきます。野菜や草花も我先に自分をアピールすることでしょう。大自然の女神も微笑んでいます。

  • |2013.04.26(Fri)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

その分、ごはんを減らすと…
これ以上、太るとコンサートの最後まで立っていることが苦痛で
痩せたいのであります
でも、ごはんが好きなので困るのであります

先月末からしばらく炭水化物絶ちをしたところ、
尿酸値が上がったようで痛風がまた発症であります
ごはんを食べ始めると、すぐに体重が戻ってしまいました
3食で1合半しかいただいていないのに
とっても高燃費の身体で困ります
  • |2013.04.26(Fri)
  • |FREUDE
  • URL
  • EDIT

代替画像

今年も暦通り苗の育成中 順調かな
兼業農家の私には GWは田植えの準備
梨の摘果も 勿論仕事もありますしね

 
  • |2013.04.27(Sat)
  • |こん☆
  • URL
  • EDIT

代替画像

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • |2013.04.27(Sat)
  • EDIT

代替画像

Re: 見張り員さんへ☆彡

子供の頃一度だけ遊び半分で手伝ったことがありますが、泥の中を歩いているようなもので、思うように歩けないんですよね。時にはズボッとのめり込んだ足が抜けない。しかも中腰で稲を植えていきます。そんな状態で長時間の田植えは耐えられなかったです。子供心にそうでしたから、大人にとっては重労働だったと思います。
今は機械化されて田植えも楽になりましたけど、その分機械の購入、メンテナンスで経費が掛かるようですよ。

また昔の話で恐縮ですが、子供の頃は貧乏で思うような食事もできませんでした。この時季から野菜も豊富にとれ、じゃがいも中心の献立でしたね。ピンポン玉位の新じゃがを煮て食べてました。今は新じゃがのメニューも豊富です。飽食の時代になりましたね。

  • |2013.04.27(Sat)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

Re: 荒野鷹虎さんへ☆彡

柔らかい風が吹き抜け、大地が若草の色に染まる時季になると、大自然も生き返ったように活気が蘇りますね。北海道の大草原にも春が訪れ、トラクターで耕作するスケールの大きな野菜収穫が目に見えるようです。段々畑を開拓し、僅かな農地を耕すこちらの農業とは格段の差がありますね。
昔から親しまれ、食べ続けてきたじゃがいもは、貧困だった農家の主食でもありました。来る日も来る日もじゃがいもの献立が食卓を彩っていました。困窮の農家を救ってくれたのがじゃがいもでしたね。

短い周期で穀雨の雨が続きますが、これを乗り切ればもうすぐ初夏です。北海道も緑の草原が風になびく時季になるでしょう。待ち焦がれた春ももうすぐやってきます。

  • |2013.04.27(Sat)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

Re: FREUDEさんへ☆彡

痛風の持病があったんですか。一昔前までは美食とアルコールが原因の贅沢病といわれていたようですが、最近では医学の解明で贅沢病ではなくなってるそうですね。尿酸値が高まると痛風の症状が現れるんだそうですね。今のところ食事療法、薬餌療法でコントロールし続けなければならないそうです。
自分の友達がやはり痛風で、一時発症したとき杖を突きながら会社に来てたことがありました。足に包帯を巻き、ビッこを引きながらの姿は痛々しかったです。
ご飯を減らすと尿酸値が上がるんですか。ダイエットと尿酸値のバランスは微妙なんですね。FREUDEさんのブログを見てると美味しそうな料理の写真が載ってますけど、持病との葛藤もあるんでしょうね。お大事にしてください。
  • |2013.04.27(Sat)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

Re: こん☆さんへ☆彡

兼業農家で米作りもなさってるんですか。いろいろ多角経営なさってるんですね。
これからは農業のほうが忙しくなってきますね。
今、苗床で育成中ですか。順調に伸びてますか。
昔、うちも農家で稲作りをしていましたが、田植えもさることながら、苗作りも大変でした。温床で育てるとき堰からの水加減なども調整していました。GWが田植え時期ということは、今は立派な苗に成長してるんでしょうね。昔は代かきや田植えを人の手で行ってましたが、今はトラクターでするんですか。
今から秋の収穫が楽しみですね。

  • |2013.04.27(Sat)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

代替画像

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • |2013.04.29(Mon)
  • EDIT

代替画像

新じゃがいも

こんにちは。

matsuyamaさんの博識振りには、いつも感服いたします。

こちらのブログでは四季折々の伝統文化やその歴史について
深く学ばせて頂いております。

この時期は新たまねぎ、新じゃがいもと新鮮なお野菜が
出回っていて、何となく嬉しくなるものです。

一つお尋ねしたいのですが、以前、じゃがいもの保存方法と
して、りんごを一緒に入れると良いと聞いたことがあるの
ですが、それは実際的に効果があるのでしょうか?

詰まらない質問で申し訳ないのですが、ちょっと気になった
ものですから・・・。
  • |2013.04.30(Tue)
  • |whitemoon
  • |URL
  • EDIT

代替画像

Re: whitemoonさんへ☆彡

こんにちは。コメントありがとうございました。

評価いただきありがとうございます。少しでも参考にしていただいたことを嬉しく思っております。
この時季、新野菜が次々と実を成し、私たちの味覚を楽しませてくれますね。じゃがいももその一つですが、デンプン質が糖質に変わって味が落ちてしまうので、冷蔵保存できないのが悩みの一つです。
新聞紙にくるんで陽のあたらない涼しいところに保存するのが一番ですが、りんごと一緒に保存することで芽が出る時期を遅らせることもできるそうです。これは果物のリンゴが発するエチレンガスが、発芽を抑制する働きがあるからなんだそうですね。何はともあれ、1週間から10日の新鮮なうちに召し上がることが旬の味を楽しむコツかと思います。
また何かありましたらお気軽にお尋ねくださいね。本日はありがとうございました。

  • |2013.04.30(Tue)
  • |matsuyama
  • |URL
  • EDIT

日めくりカレンダー

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

カテゴリー

最近の記事

ブログ内検索

FC2カウンター

QRコード

QRコード

CREDIT

top