5日ごとに変わる日本の四季

最近、旧暦で季節の変化を示す「七十二候(しちじゅうにこう)」が注目され、スマートフォン向けアプリがヒットしたり、解説本や専用の手帳も登場しているようです。七十二候に合わせて四季の装いを楽しんだり、自然を描写した美しい言葉づかいが魅力なのでしょうか(詳しくは→YOMIURI ONLINEをご覧ください)。

いわな

千年以上も使われてきた日本の旧暦
季節の移ろいをもとに考え出され、古来から親しまれてきた二十四節気と七十二侯。季節感がなくなっている現代、この暦が見直されています。
暦は中国から伝わったとされていますが、当時は太陰太陽暦でした。太陽の動きと月の動きを基に季節のズレが起きないように作られたこの暦は、6世紀に伝わって以来、実に千年以上も使われてきました。その間、貞享暦、宝暦、寛政、天保など改暦を経て、現在の旧暦があります。現在日本の旧暦は太陰太陽暦である天保暦が使われています。
私たちが普段使っている新暦は明治6年改暦された太陽暦であり、別の名をグレゴリオ暦とも言っています。太陽暦では地球が太陽の周りを一周する365.25日を1年としました。この1年を12進法の12で分割し、端数の時間は4年に1度の閏年で調整しました。

風情ある名前でより親しい二十四節気
季節は太陽と地球の位置関係によって生まれます。そこで生まれたのが二十四節気と呼ばれる暦でした。太陽の高さが最も低い冬至、もっとも高い夏至、それの中間である春分と秋分の「二至二分」を基準に春夏秋冬に分けられました。さらにそれらの始まりである立春、立夏、立秋、立冬の「四立」も大きな区切りにしたのです。これらを合わせて「八節」と呼び、その間を各3つずつ、つまり1年を24等分したのが二十四節気となります。
二十四節気はそれぞれ約15日間で季節感のある名前が付けられました。「雨水」「啓蟄」「清明」など風情がありますよね。

桜・花見

日本の風土を反映した七十二侯
さらに古代中国では二十四節気をさらにそれぞれ3つに分け、1年を72等分した七十二侯を作りました。七十二侯はそれぞれが約5日間で、二十四節気よりさらに具体的に動植物の行動や気象の変化を短文化し、季節の移ろいを表したのです。これが日本にとりいれられたのですが、日本と中国では風土が違い、あまりに具体的すぎて日本の気候と合いませんでした。そこで日本は独自の七十二侯に変更したのです。それが江戸時代、貞享暦を編集した渋川春海によって日本の風土に合うように改訂された七十二侯なのです。
美しい四季が巡る日本。二十四節気、七十二侯と私たちの先祖が大切に残してくれた暦を意識し、季節に寄り添って暮らしていきたいものですね。

春風が吹き、氷が融けだす立春初侯
昨日は立春。旧暦では1年の始まりは立春と考えられていました。中国の陰陽五行思想では、すべての物事は反対と反映を繰り返すと考えられていました。立春以降は徐々に気温が上昇し始める寒さのピークこそ、春の始まりだと考えられていたのです。
中国や台湾では立春を「春節」と呼び、新しい年の始まりとして新年よりも盛大に祝う習慣があります。日本の中華街では爆竹を鳴らし、賑やかに祝うところもあります。
七十二侯の一侯に当たる立春の初侯は2月4日から7日頃までを言い、「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」と呼ばれております。暖かい春風が池や湖の厚い氷を融かしだし、魚が勢いづいて泳ぎだすということです。
東風(こち)と呼ばれる春の風が東から吹きはじめますが、春のそよ風というにはまだ冷たいけれど、融けだしたつららは透明に変わり、雫が垂れ落ちるなど春の兆しが見られる頃です。
日本の七十二侯を知って季節の感覚を再確認してみましょう。





参考書籍:七十二侯がまるごとわかる本

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おはようございます♪
いつもどうもありがとうございます♪

日本の旧暦でもかならず数が12進法というか
12で割り切れるのが多いですよね
時間の概念もそうですが、なんかしらあるのでしょうかね(笑)
深く考えたところでふ~んで終わっちゃいそうです(苦笑)

またよろしくお願いいたします♪
  • |2013.02.06(Wed)
  • |スーパーサイドバック
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そういえば先月降った雪が、
自宅近辺で全て消えて無くなったのは、
つい先日のこと。
ちょうど立春のタイミングでしたよ。

寒い冬と思ってましたが、古来からの基準としては、
普通の冬なのかもしれませんね。

  • |2013.02.06(Wed)
  • |itchann
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おはようございます。

気象の動きや動植物の変化を表した短文で季節の移ろいを確認する・・・。
「東風解凍」字句を見ただけで一目瞭然、四季がはっきりしている日本
ならでは、何とも優雅な感じがしますね。

一方で、なかなか咲いてくれない梅の花にやきもきした昨年のような現
象がちょっと気になったりしている今日この頃です。
  • |2013.02.06(Wed)
  • |茶々
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Re: スーパーサイドバックさんへ☆彡

こんにちは。いつもありがとうございます。
暦の概念は考えれば考えるほど分らなくなりますよね。
何で1年は365日なのか、何で1週間は7日なのか、何で1日の終わりは深夜0時なのか。考えたらキリがないですよ。古代の太陽暦はエジプトのバビロニア人が12進法を使って表したのだそうですが、その12進法からひも解いていかなければなりません。
その太陽暦はローマ時代にヨーロッパにわたり広く使われるようになったんだそうです。16世紀になった時、暦と実際の太陽の動きにズレが生じたので、当時の法王であったグレゴリオ13世が改暦したそうなんです。それが今も使われている太陽暦で、グレゴリオ暦とも言ってますよね。
12進法はどこの国でもどの時代でも分りにくかったようで、一時ナポレオンが10進法に切り替えたそうなんですが、2年後には廃止されたんですね。まっ、あまり深く考えると夜も眠れなくなってしまいますよ。

  • |2013.02.06(Wed)
  • |matsuyama
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Re: itchannさんへ☆彡

立春まで残雪がありましたか。例年ですと1週間もあれば融けていたような気もするんですけどね。
こちらも先日の暖かい日にほとんど融けてしまったんですが、日陰には融けきらず今だに残ってます。やはり例年よりは寒いんじゃないんですかね。

暖冬だったり、暖房設備がグレードアップして、冬の厳しさを忘れているのかもしれません。北海道をはじめ豪雪地帯では厳寒の冬を肌に感じているかもしれませんけどね。

  • |2013.02.06(Wed)
  • |matsuyama
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Re: 茶々さんへ☆彡 

こんにちは。

二十四節気もそうですが、七十二侯も日本風土の季節を端的に表してますよね。日本の俳句や短歌が決められた文字数で自分の思いを表現するように、七十二侯も美しい日本語として受け継がれてきています。
スマホのアプリやら歳時記を取り入れた手帳など、人気が高まっていることも頷けます。昨今は日本語が乱れがちですからね。
先日、書店を覗いたら店頭に歳時記や七十二侯の雑誌コーナーが設けられていました。ついでに今年の家宝暦も山と積まれていました。やはり読者としては関心が高いんでしょうね。自分には必携資料ですけどね。

  • |2013.02.06(Wed)
  • |matsuyama
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何とかと畳は新しいほうがいいそうです
電化製品なども新しいほうがいいですね

でも古くから伝えられている風情を
忘れたくないです

最近、先にぎざぎざのついた箸を出す店が多く
かならず割り箸はないか、聞くようにしております
あんな箸は日本人の恥だと思っております
  • |2013.02.06(Wed)
  • |FREUDE
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一年を小刻みにして季節の変わり方を肌身に感じること。日本人ならではの風情を愛でる心構えかもしれませんね。
農耕民族ゆえの季節や天気との対峙の昇華のような思いがします。
今の日本に無くなりつつある季節感とそれを端的に表す言葉は大きな遺産であるかもしれません。大切にせねば勿体ないですね。
  • |2013.02.06(Wed)
  • |まろゆーろ
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こんばんは

なんて「日本らしい」、と思いました。
二十四節季と七十二侯。季節に沿うこれらを今こそ大事にしてゆきたいものだと思いますね!
  • |2013.02.06(Wed)
  • |見張り員
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Re: FREUDEさんへ☆彡

電化製品、家電製品の発展は目覚ましいのがありますね。使いやすく便利になりました。
だからこそ古いものがどんどん捨てられ、新しいものに飛びついちゃうんでしょうね。
生活の合理化といった面からすれば仕方ないことなんでしょうか。
ただ心に伝わる伝統文化、環境だけは失いたくないものです。
お店で出すギザギザ箸。外食はあまりしない方なのでよくわかりませんが、そういう箸を見ると少し気分的にスッキリしないような気もしますね。麺類を食べる時は便利なんでしょうけど。省エネや資源確保で割り箸の自制などの話はよく聞きますが、お店で使い回しの箸もちょっと引いてしまうような気もします。
その点、洋食ならフォークにスプーンにナイフ。洗って再利用は当たり前ですからね。

  • |2013.02.07(Thu)
  • |matsuyama
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Re: まろゆーろさんへ☆彡

先人の作った七十二侯も明治の改暦によって季節にズレを生じ、色褪せたものになってしまいましたが、日本の風土にあった季節感を端的に表現した暦は評価に値するものだと思います。日本を深く思い巡らす七十二侯は我々にとっても大きな遺産ですね。
だからこそ今、若い日本人もが感銘し、七十二侯に小さなブームが湧きおこってるのではないかと思います。誰もが乱れた社会、乱れた季節、乱れた言葉に辟易しているのではないでしょうか。

日本人が日本の季節を愛で、風情を偲ばせる自然の移ろいには、奢り高ぶった社会を鎮静化させる効果もあるようにさえ思います。自然への慈しみを忘れず、日本の四季を大切に鑑賞していきたいものですね。

  • |2013.02.07(Thu)
  • |matsuyama
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Re: 見張り員さんへ☆彡

海外に日本文化を誇れるものは寿司、芸者、富士山だと一昔前は言われておりました。
どうしてどうして、日本の四季も世界に誇れる美しい彩の国ですよね。

1年を四季に分け自然の景観を慈しみ、二十四節気でそれぞれの季節の移ろいを愛で、七十二侯で細やかな自然の風情を堪能する。優雅で自然に融け込む日本人の心の広さは、世界に誇れる文化人でもあります。
限られた文字数で表す短歌、俳句。31文字あるいは17文字に含まれた日本の四季。日本人であればこそ、心の鏡に映った自然の美しさを表現できるのかもしれません。
いつまでも美しい日本の四季を愛で、後世に伝えていきたいものですね。

  • |2013.02.07(Thu)
  • |matsuyama
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  • |2013.02.08(Fri)
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matsuyamaさんへ!!

七二候という言葉は初めて聞きましたねー。
季節の風情を由り良くあらわすには良いのですねー。
春節がにほんの正月と同じく年の初めなのでしょうか!?
面白かったし勉強に成りました、汗)
  • |2013.02.08(Fri)
  • |荒野鷹虎
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Re: 鍵コメさんへ☆彡

こんにちは、鍵コメさん。

自分の住んでる北国は東北でも太平洋側。同じ東北でも豪雪地帯よりは恵まれている方だと思います。とはいえ、年数回の積雪が見られ、そこから流れ出すつららは長いもので50㎝、太いところで7~8㎝位あります。融けだしたつららは透明に変わり、その漂泊さが夢幻の世界を呼び起こすようです。
軽く触れるとポキリと折れてしまう繊細な氷の芸術。子供の頃はつららめがけて雪あてに興じたものです。時には屋根の雪融けと同時に落下するつらら。真下にいると自然の凶器ともなり、危険でもあります。
一面雪の世界に閉ざされる白昼夢。美しい世界ですが、ひとたび融けだすと暗黒の世界に早変わり。自然の七変化は幻想の世界から現実を呼び戻します。
夢幻の世界に溺れる前に醜悪な現実を受け入れ、暮らしていかなければ北国の生活は務まりませんね。
  • |2013.02.09(Sat)
  • |matsuyama
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Re: 荒野鷹虎 さんへ☆彡

日本には歳時記という季節を表現する美しい言葉がありますね。
二十四節気、七十二侯、そして雑節。それぞれその季節を端的に表した歳時記です。
我々はこの歳時記の中に季節の移ろいを肌に感じながら、巡りめく四季の変化を味わってます。時には凍てるような極寒を忍び、体内から吹き出す汗を拭いながら猛暑に耐え、若芽が勢いづく深緑、燃えるような紅葉を楽しみながら大自然と共存しております。なんという果報者でしょう。
季節の中には暮らしを応援する行事があったり、心に潤いを与えてくれる伝統の文化が脈打っています。日本に盆や正月があるように、中国でも春節という年の初めの旧正月を祝う伝統文化があるんですね。いい文化は国境を越え、いつまでも永く子孫に伝えていってほしいものです。

  • |2013.02.09(Sat)
  • |matsuyama
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matsuyamaさんへ!!

なるほどね~^^
文章が的確で分かりやすい説明に感銘いたしました。では又楽しみしています。!感謝!
  • |2013.02.09(Sat)
  • |荒野鷹虎
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Re: 荒野鷹虎 さんへ☆彡

ご過分なるご称賛ありがとうございます。

荒野さんの、社会を掛値なしに指弾する風刺風の記事には到底及びもつきません。
今後もさびの効いた社会の糾弾を楽しませていただきたいと思います。

自分ももっと幅広く、深く追求した歳時記を心がけたいと思っております。
引き続きのご愛読の方よろしくお願いします。

  • |2013.02.10(Sun)
  • |matsuyama
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  • |2013.02.10(Sun)
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Re: 鍵コメさんへ☆彡

こんにちは。鍵コメさん。
今年も丁度後1ヵ月で魔の世界がふつふつと甦る時期がやってきます。
未曾有の損壊をもたらした恐怖の現実は2度と目の当たりにしたくないというのが、被災者の正直な気持ちだと思います。町を歩けば当時の爪跡が残されたままで、見るたびに忘れようにも阿鼻驚嘆の世界が甦ってくるでしょうね。
町は被災された住民に未来の明るい暮らしを提唱しようと、いろんな催事を実践しておりますが、流失した住居のコンクリート基礎部分が常に目に飛び込み、非現実的な世界へと引き摺りこんでしまいます。輪をかけるように遅々として進まない復興計画に落胆の色は隠せないでしょうね。
2年が規定だった仮設住宅は3年に延長されるも、新しい住まいの目途も立たず、この先の生活の不安を抱いておられる方も大勢いらっしゃいます。特に高齢者は資金に苦しみ、新しい住まいよりアパート暮らしに妥協するなど、震災前の生活回帰に諦めているという話も聞きます。
阪神淡路でさえ復興には10数年の歳月を費やしております。東日本の場合もこの先長い復興年月がかかるでしょう。性急に事を運ばず、数年後の街の復興に期待を寄せ、自分の未来計画を築いていかなければなりませんね。
ご心配いただきありがとうございました。

  • |2013.02.11(Mon)
  • |matsuyama
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