藪入りは年2回だけの公休日

1月16日は藪入り(やぶいり)ですね。藪入りって何?と思われる方もおられると思います。それ程現代では死語になっているのかも知れません。昔の奉公人、今でいうサラリーマンは「藪入りに旅立ちほどのいとまごい」といって、久し振りに親子の再会に喜び勇んで帰省してたんですね。
NHK落語名人選(5) 三代目 三遊亭金馬 孝行糖・薮入り

三代目三遊亭金馬師匠の落語「藪入り」は→こちらから
(約30分かかります。お時間に余裕のある方お聞きください)

その藪入りとは江戸時代、丁稚(でっち)や徒弟制度など商家の奉公人が住み込みで働いていた頃の風習で、奉公人は年2回しか休みが貰えず、正月16日とお盆の7月16日にお店を休んで実家に帰ることができたんですね。これを藪入りあるいは宿入り(やどいり)とも言います。6のつく日に行われることから、関西では六入りとも呼ぶそうです。薮入りの日がこの2日となったのは、1月15日(小正月)と7月15日(盆)がそれぞれ重要な祭日であり、嫁入り先・奉公先での行事を済ませた上で、実家でも行事に参加できるようにという配慮があったんですね。このうち、特にお盆の休暇は「後の薮入り」と言われています。明治になって週休制度が導入されても昭和初期までこの風習が残っていたようです。
(過去記事 2009年1月11日「やぶいりおもしろ雑学」を参照)

正月元日には奉公人も新年を祝いますが、2日から初荷や初売りなどの慣習があるため、休みがなかったんですね。そのため15日の小正月を済ますと、奉公人は主人から少々の給金や小遣いを貰い、真新しい着物を身に着け、お土産を持って親元に帰ったんだそうです。郷里が遠くて帰れない奉公人や成人した者は近くで芝居見物をしたり、買い物をして過ごすなど、休みを楽しんでいたんですね。

実家の両親は、奉公先の苦労を労い、出来るだけのご馳走を作り、休養を取らせたそうです。兄弟姉妹が多い家では「薮入り」に家族が集まり、親子水入いらずで休日を楽しんでいたんですね。
当時の職業といえば農家の手伝いとか、くず繭の糸紡ぎぐらいでしたので、学校を卒業すると同時に、農家の息子達は口減らしを兼ね、商家などに年季奉公する丁稚(でっち)に出されていたんですね。

また地方によっては、この日は嫁が実家に里帰りする日にもなっており、送って行った婿と一緒に泊まって畑仕事の手伝いをすることもあったようです。今ならいつでも里帰りできますから、こういう風習も消えてしまったんでしょうね。
藪入りは地獄で閻魔大王が亡者を責めさいなむことをやめる賽日(さいにち)であるところから、各地の閻魔堂や十王堂で開帳が行われ、閻魔様の縁日がたつようになったんですね。この日に地獄の十王詣でをする人もあり、藪入りで帰った人が故郷の閻魔堂にお参りに行く風習もあったそうです。

本来、藪入りとは奉公人ではなく、嫁取り婚において嫁が実家へ帰る日だったといわれています。
藪入りという呼び方に定説はなく、草深いという意味の「藪」から推測して、都会から草深い村落に帰るためなどとも言われています。
第二次世界大戦後、労働基準法の強化などにより、日曜日が休日になると薮入りは廃れ、正月休み・盆休みに統合されるようになったんですね。薮入りの伝統は今でも地方出身者の正月や盆の帰省として、名残を残していますよね。

あの想像を絶する帰省ラッシュ。地方出身者でなければ分らない帰省地獄。高速道路は40~50㎞の渋滞、新幹線は指定席車両の通路まで押し込まれ、飛行機はキャンセル待ち。もう実家に帰るのも大変なんです。

この記事の内容は一般的事例であり、それぞれの地域のしきたりによって異なることもあります。疑問に思うことがありましたらその地域の慣習に従ってください。

参考サイト:Wikipediaおこよみ焼きKey:雑学事典
画像提供:ブログ画像ゲッター

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こんばんわ

私も藪入りの意味、分かりませんでした~
色んな時代を経て変わったものって
本来の意味が分からないと、???ってなっちゃいますね^^

田舎がある人ってずっと羨ましいと思ってますけど
確かに帰省ラッシュってのは大変ですよね~!
田舎ないし、実家もないので気楽と言えば
そうなんですけどね^^;
  • |2012.01.16(Mon)
  • |たえ
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三遊亭金馬って

噺家、いるんですね。いそ~な名前だな、と、かねてから思っていました。 (笑) ★ミ
  • |2012.01.17(Tue)
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No title

ずっと関東で生きてきたワタシには、
帰省ラッシュは縁が薄いです。

幸せなことなのかもしれません。

  • |2012.01.17(Tue)
  • |itchann
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No title

薮入り・・・、
最近ではとんと耳にしなくなりました。
いつでも郷里に帰ることができる
それはそれでいいのですが
いつでもということになると
逆に遠のいてしまう面もあったりしますよね。
春になったら
久しぶりにカミさんの実家を訪ねてみようかな
などと考えています。

  • |2012.01.17(Tue)
  • |茶々
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Re: たえさんへ☆彡

藪入りも現代では有名無実になってますよね。
本来、二十四節気、日の出日の入り、潮の満ち干など、自然の移り
変わりによって、日々の生活を豊かにするために考え出されたのが
年中行事ですよね。
最近ではこの概念が失われ、行事が移動されたり、中止になったり
しています。時代の流れとともにその存亡は仕方のないことですけ
どね。
昔の藪入りは帰省地獄を見ることもなかったんでしょうけど。現在
では盆と正月に集中しています。便利になった交通手段が帰省ラッ
シュに拍車をかけてるということも言えるんでしょうね。

  • |2012.01.17(Tue)
  • |matsuyama
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Re: 龍midi さんへ☆彡

豪放磊落な性格は噺家として十分な芸風ですよね。
直接ご本人の寄席は見たことないですけど、金馬師匠の十八番で
あった「居酒屋」なんかは、おもしろいですよ。
勉強熱心で禿げ頭のところから「やかん先生」とも呼ばれていた
そうですね。

  • |2012.01.17(Tue)
  • |matsuyama
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Re: itchann さんへ☆彡

今でこそ交通網も整備され、新幹線に至ってはゆったりと帰省旅行
を堪能できるようになりましたが、新幹線が出来る前も、できた後
も2等車並みの詰め込み式でしたからね。
指定車の通路にまで乗客が入り込んで、立ったまま3~4時間乗車し
てましたよ。盆と正月だけの新幹線風物詩でした(笑)。
当時は一億総人口の大移動と揶揄されてましたけど、それでもやは
り利用せざるを得なかったんですね。

通勤電車並みの交通移動を利用しないことはそれに越したことは
ありません。そこがご自分の故郷なんですから。

  • |2012.01.17(Tue)
  • |matsuyama
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Re:  茶々さんへ☆彡

逆にいえば、皆が帰るんだから自分も、という気になるんですよね。
都会に残れば遊び場はいっぱいあります。盆正月も休みの間中何不
自由なく過ごせます。
でも帰ることによって同じように上京していた友達とも久し振りに
会える、懐かしい田舎のお盆行事も正月行事も味わえると思うと、
無理をしてでも帰ったもんですよ。
今でこそいつでも帰省できる状況になってますけどね。

奥さんのご実家にはいつでも行けると思わず、その時季でなければ
ならないもっともな理由をお持ちになった方がいいですよ。

  • |2012.01.17(Tue)
  • |matsuyama
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No title

こんばんは!
いつも、どうもありがとうございます♪

薮入りってそうなんですね~
まったく今はそんなことは伝統としてかけらも残らなくなってます
周りにおいては・・・盆と正月くらいですよね
そう言う休みも欲しいです(笑)

またよろしくお願いいたします♪
  • |2012.01.17(Tue)
  • |スーパーサイドバック
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Re: スーパーサイドバッグさんへ☆彡

こんにちは。いつもありがとうございます。

今の時代にそぐわない伝統文化は廃れてきてますね。
いまも続いている日本古来の文化もいつまで続くか分りませんよね。
日本を象徴するようないい文化であれば、それを後世に伝えていき
たいものです。
いわば藪入りはお盆と正月の休暇と言えますからね。
現代ではそれに加え、GWにSW、さらにはハッピーマンデーなる連休
も浸透してきました。忙しい現代には必要な休暇かもしれません。
働くばかりが仕事じゃない。時には身体を休めることも必要ですよ。

  • |2012.01.18(Wed)
  • |matsuyama
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