夜空を焦がす大文字焼は夏の風物詩

お盆も今日15日を迎え、後半となりましたね。いかがお過ごしですか。お墓参り、盆踊り、花火などに興じた後は魔の帰京ラッシュかもしれませんね。近所の親戚の所にも関東から若い夫婦が帰省し、一緒にお墓参りをしましたけど、渋滞に巻き込まれないようにと昨日のうちに帰京。途中世界遺産に指定された平泉を見学していくそうで、若いってバイタリティがありますね(笑)。
大文字の送り火 - 写真素材

さて、我が家では新盆だった今年のお盆も明日の送り火を迎えるだけとなりました。各地ではご先祖をお見送りする行事が盛大に行われます。中でも8月16日夜、夏の夜空にくっきりと浮かび上がる、「五山の送り火」は、祇園祭と並び京都の夏を彩る風物詩として全国的にも有名ですよね。

ところが今年はこの送り火に異変が起きてます。
事の発端は京都市が東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の松を、五山の送り火に使う計画でしたが、放射性物質の汚染を不安視する声を受けて中止が決まったことからでした。
計画を知った市民からは「放射能汚染が心配」「琵琶湖の水が飲めなくなる」などの声が寄せられ、急遽市では計画を取りやめることになったんだそうです。ところが計画を中止した京都市には「被災地を差別する行為」「中止を撤回すべき」「京都市民として恥ずかしい」などの抗議電話やメールが殺到。一時は電話がパンク状態になるほどだったといいます。
結局、松からは放射性物質は検出されませんでしたが、京都市の大文字保存会では、陸前高田市の松を使わないことに決定。遺族らが祈りの言葉などを書き込んだ松の薪は、7日夜、陸前高田市で精霊の迎え火として燃やされました。保存会のメンバーが陸前高田市を訪れ、犠牲者の名前やメッセージが書き込まれた薪を写真撮影。京都市で別の護摩木に書き写したり、画像を貼り付けたりして、16日の送り火で燃やすことになったそうです。

別の護摩木に書き写すにしても、放射性物質が出ていない松の薪を京都で使ってもらえないのは残念です。犠牲者の供養になると思うんですけどね。
※後日調査で表皮のみ1kgあたり1130ベクレルの放射性セシウムを検出。専門家の見解は「燃やしていいか判断できない」との回答だったそうです。

一般的に送り火そのものは、盆の翌日に行われる仏教的行事であり、再び冥府(冥府・死後の世界)に帰る精霊を送るという意味をもつものですね。この行事が一般に広く行われるようになったのは、仏教が庶民の間に深く浸透した中世-室町時代以降であるといわれています。
京都「五山の送り火」とは東山如意ヶ嶽の「大文字」がもっともよく知られ、ほかに松ヶ崎西山・東山の「妙・法」、西賀茂船山の「船形」、金閣寺付近大北山(大文字山)の「左大文字」及び嵯峨仙翁寺山(万灯籠山・曼荼羅山)の「鳥居形」の五つを指します。
「五山送り火」は宗教的行事でありますが、その起源にはさまざま俗説があり、確かな記録も残されていないようです。「いつ、だれが、何のために」始めたのか謎のままながら、現在も「送り火」として地元の人々によって、数百年という長い歴史を受け継いでいる行事なんですね。

京都の大文字焼の他にも箱根奈良秋田佐野など各地方でも大文字焼が行われ、夏の風物詩として夜空を焦がしてくれます。人々の目を惹く、夏の夜の一大パノラマですね。
盆明け(16日)の夕方に火を焚いて祖先の霊にお帰りいただく送り火(盆送り、送り盆などとも呼ぶ)の行事には、大文字焼の他に燈籠流しや精霊流しなどもありますね。さだまさしさんの歌で有名な「精霊流し」は長崎を中心にして九州北部で行われている風物詩。精霊船を繰り出したり、爆竹を轟かせたり、歌のイメージとは違う精霊流しだそうです。1度見てみたいですね。


参考サイト:提灯ドットコム、暮らしのミニ知識、京都ガイドブック、スポニチ8月9日記事
写真提供:(c) のりりん写真素材 PIXTA

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No title

京都の右往左往には寂しさを感じました。
日本で最も宗教やご先祖を大切にしているはずの京都が、生きている人を優先してしまって。どうも釈然としません。
結果的には微量の放射能が検出されてしまいましたが、京都人の心根が見えてしまった結果にもなりました。

東北は殊のほか感慨深いお盆ではなかったかと思っています。
犠牲になった方たちのあまねく御霊が安らかになることを祈ってやみません。
意義の深い終戦記念日とお盆の夏になりました。
  • |2011.08.15(Mon)
  • |まろゆーろ
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Re: まろゆーろさんへ☆彡

この問題、最終的にセシウムは検出されたようですが、専門家の見解では「燃やしていいかどうか判断できない」ということのようですね。6月末頃から話があり、二転三転していたようですけど、京都市でも大騒ぎになる前に、入念な調査が必要だったんじゃないでしょうかね。
結局、大文字保存会も京都市もこの問題を見送ったということは、犠牲者よりも市民を優先したということですよね。市としての判断は正しかったのかもしれませんが、それまでの「がんばろう東北」などのスローガンは一体なんだったのでしょう。市民に危害が及ぶのであれば協力しないよ、勝手に東北だけで頑張れ、ということなのでしょうか。
陸前高田の地元市民は元々降って湧いたような話でしたから、中止になったことにも大きな反論はなかったようですが、心の中は非常に悔しかったと思います。もう既に現地では鎮魂の迎え火で犠牲者を供養しているようですが、ここにも東京電力における原発事故への対応の悪さが露呈した問題でしたよね。

こんな問題で物議を醸す前に、犠牲になった御霊を安らかに祈ることが我々の務めじゃないかと思いますけどね。

  • |2011.08.16(Tue)
  • |matsuyama
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取りもち

陸前高田市の松が、五山の送り火に使われていたのですか

いろんな思惑があるのでしょうが、例年通りに関係が保たれると
良いですね

ありがとうございます
  • |2011.08.17(Wed)
  • |ponsun
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Re: ponsunさんへ☆彡

九州の美術家が東日本大震災で被災した陸前高田の松を見て、京都
大文字保存会に、送り火の薪として利用できないかと提案した事が
発端みたいですね。
話はトントン拍子に進んでいる中で、情報を聞きつけた京都市民か
ら放射能汚染を不安視する声が出始めたようです。僅か数件の声だっ
たようですが、これが決定を揺るがす大きな問題に発展したのです。
調査の結果、僅かに汚染されていたことで中止が決定。
また、成田山新勝寺では9月25日のお焚き上げで、被災した松を使用
し供養することになりましたが、これにも140件もの抗議の電話があっ
たそうです。新勝寺では表皮を削り、角材に加工して使用すること
で対応しているようですね。

  • |2011.08.17(Wed)
  • |matsuyama
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No title

こんにちは。
まずは京都に住む者としてお詫び致します。。
本当に情けない話。
この経緯は後になり知ったのですが、薪に皆さんの思いが書かれていたと聞き胸がつまりました。それを受け付けないなんて…。
一部の薪で放射線が出たと言っても、そこを削って何度も何度も検査して出なくなるまで検査して、これでよしってとこまでやれたはず。なんとかしてみます!!って情熱もなく、あっさりダメと突き返すとは思いを踏みにじっているとしか思えませんでした。本当に残念で、悔しいです。そして現地のみなさまにはごめんなさいです。
  • |2011.08.17(Wed)
  • |AKIRA
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Re: AKIRAさんへ☆彡

AKIRAさんを攻撃したような形になっちゃって申し訳ありません。
市民の安全を考えれば、市や保存会のとった判断は間違いではな
かったと思います。ただ、あまりにも決断が早計だったのでは
ないのかな。
同様に成田山新勝寺でも9月のお焚き上げで被災松を燃やす計画だ
そうですが、こちらにも抗議の電話が殺到しているようです。
ただ新勝寺の場合は被曝が強い松の表皮を削り、角材に加工して
使用するそうですね。どれだけセシウムを分離させられるか分り
ませんが、最善の努力はしてくれているようです。
現地では皮の付いた薪で迎え火をしており、現在のところ影響は
出てないようですけどね。
これも元をただせば東電原発事故の対応の悪さが影響してるんだ
と思います。

  • |2011.08.17(Wed)
  • |matsuyama
  • |URL
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こんばんわ^^

五山の送り火、行ったことはないのですが、自分で
燃やす薪を持って上がった方が供養になるそうで、
一度は、それを経験しようと思っています。

両親も祖母も京都の大谷廟に分骨していますし
旦那さまの実家もお墓も京都なもので・・・

ロウソクもそうですが、この送り火というのは
心の中に温かい火を灯してくれるので大好きです^^
ちょっと、何かと暗い気分な8月を明るくしてくれる気がします♪
  • |2011.08.17(Wed)
  • |たえ
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No title

おはようございます!
いつもどうもありがとうございます♪

そう言うことがあったんですか。
知りませんでした・・・
自分は第三者的な見解しかできないのでわかりませんが
お互いに言い分は分かります
そして、こういう問題はこれからも出てくるのかなと思うと
ちょっと悲しいですね・・・
それもこれも原発が原因、しかもその原発の恩賞に
自分も預かっておったとおもうとなんだか
辛くそしてむなしくなります
日本伝統の文化まで、そう言うもののために
こういうことになるのかなと・・・
  • |2011.08.18(Thu)
  • |スーパーサイドバック
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Re: たえさんへ☆彡

京都の大谷廟というと、あの浄土真宗西本願寺の大谷廟ですか。
歴史的由緒ある本廟に分骨されてるんですね。
ご両親は親鸞聖人とご一緒にお眠りになってるということですね。
それならなおのこと、五山の送り火でご両親とお祖母様をお見送
りされた方が良かったですね。
来年はぜひ護摩木を持ってご供養してください。

この送り火というのは、見ていると幻想的ですよね。
自分も今回は初盆の夜48本のローソクに点火し、新仏を供養しま
したが、なかなか心が洗われるような気がしましたよ。

  • |2011.08.18(Thu)
  • |matsuyama
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Re: スーパーサイドバッグさんへ☆彡

こんにちは。いつもありがとうございます。

伝統文化が放射能のために影響されるということは寂しい限りで
すね。自分の生活が優先されることは分りますけど、放射能の影
響が不安であるならば、事前に対応策は講じられなかったんで
しょうか。
がんばれ東北などと叫んでいても、究極の問題に発展したとき、
人間の本性が垣間見れますね。一部の人間だけでしょうけどね。
福島ナンバーの車が敬遠されたり、今回の陸前高田市の被災松が
使用禁止になったのはその表れでもあると思います。

  • |2011.08.18(Thu)
  • |matsuyama
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こんばんは☆

こちらでは現在地域で決めた河原で 迎え火 送り火
しております  お盆に限らず お正月 七夕等々
川に流す 行事があります  昔は各家個人で
好きなところで各々やってたんですけど・・・
今は 環境に配慮と言うこともあって 今の時代
流しっぱなしと言うのは 認められないですよね
下流に網を張って  日時を決めて一斉に行えば 
回収も簡単に、と言うことなんです
回収後はお炊きあげしてます   
一時は最初から流さなければって って話もありましたが
やはり昔からの風習ですから  環境に配慮もしながら
時代に合わせて 風習も守れればと思います  
  • |2011.08.18(Thu)
  • |こん☆
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Re: こん☆さんへ☆彡

こちらではそういう風習はないんですけど、地方によっては
お盆の締めくくりとして燈籠流し、精霊流しなどという行事が
ありますよね。
見ていると川面に光が揺らめく中、小さな舟がゆっくりと流れて
いく様にロマンを感じます。
網を張った下流に行くと流れてきた舟がここで回収されるんです
よね。現実に引き戻される一瞬です。
回収後はお焚き上げで供養してるんですか。親切ですね。ゴミと
して収集してるのかと思いました。環境問題で仕方がないことで
すが、伝統の風習は絶やしたくないものです。

  • |2011.08.19(Fri)
  • |matsuyama
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No title

むずかしい問題ですね!
お互いの立場になれば、仕方ないですものね。

放射能の問題は、どこにでも、現れます・・・

せっかくの、良い案が、立ち消えになってしまったのは、
悲しい事です!

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Re: くろこ姫さんへ☆彡

放射能に過敏すぎるところはありますよね。
現在の安全な設定基準は基準値以上の放射能を浴び続けた場合を
想定した設定値ですから、一回だけしかも基準値以下の汚染であ
ればそれほど過敏になることはないと思いますけどね。
現に陸前高田市では被災松を迎え火で燃やしておりますし、もし
それで被曝したということであれば、今頃は汚染された方の洗浄
など大騒ぎになっているでしょう。
箱根大文字焼でも被災松が燃やされたそうですが、特にこちらも
問題なかったように伺ってます。もっともこちらは極秘だったそ
うですけどね。
今は放射能問題で過敏になってますから、仕方ないところですね。

  • |2011.08.20(Sat)
  • |matsuyama
  • |URL
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