母の人柄が偲ばれる葬儀だった

子供の頃慣れ親しんだ菩提寺で母の葬儀は行われた

梅雨の合い間の少し冷気を含んだ爽やかな空の下、
葬儀繰り出しの儀式は、重苦しい雰囲気を携えたまま終了した。

自宅の庭先で次兄の繰り出し呼び出しによって、
葬具を受け取った参列者はみんな神妙に佇んでいる。
喪主代理となった自分が母の位牌を持ち、
両隣には遺影写真と遺骨を持った兄二人が従った。

菩提寺で営まれる本葬に参列するため、野辺送りという葬列が組まれる。
葬列には位牌、遺影写真、遺骨の後に
先ほど読み上げられた参列者が龍頭(たつがしら)、
鉦、太鼓、六道、灯籠、提灯、花、膳などを持つ。
昔の葬列は歩きながら菩提寺へ向かったそうだが、
時代とともに野辺送りの習慣もなくなり、
今では全員バスに乗って菩提寺まで行くようになったようだ。
そのときに一緒に持っていった装具が形を変えて
お寺の祭壇の上に飾られるようになったのだそうだ。 

自宅に留守番役の女子衆4~5人を残し、バスに乗り込む。
5分くらいで着いた菩提寺の本堂には、先葬を終え
一足先に帰っていた住職が、待ち受けていた。 

子供の頃から慣れ親しんでいる菩提寺には、小さな池に鯉が泳いでいる。
小学校の夏休みには寺子屋教室が開かれ、
年上の子が中心となって宿題の勉強会を開いてもいた。
勉強が終わると池の鯉にエサを与えたり、近くを流れる川で水遊びをしたもんだ。
この地方にはまだ斎場も無く、葬式はこの村にある4カ寺の菩提寺で
行われるのが習慣となっている。

持ち込まれた葬具が互助会の手によって、境内から本堂の祭壇に運び込まれ、
葬儀告別式の準備が進められていく。  

いよいよ母の供養をする本葬が始まった。
本堂正面にある祭壇を中心に、左側に遺族、親族が、右側に一般会葬者が正座している。
100名くらいもいただろうか。母の人柄が一般会葬席を埋め尽くしたようだ。
中には子供の頃に一緒に遊んだ友人ももいるが、ほとんどは顔も知らない会葬者だ。 

司会の開式により、3人の導師による読経がはじまると、
それまで騒然としていた式場も、ピーンと張り詰めていった。 

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こんにちは。
なれしたんだ菩提寺であっても、葬儀となると雰囲気が違うのでしょうね。

また、ブログに足を運んでもらえればと思います。

では、また。
  • |2007.11.10(Sat)
  • |network_imet
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代替画像

葬儀を通じて昔を懐かしむ、知らなかった親戚との出会いということはありませんか。
ある面、葬儀によって自分を見つめなおすということもありますよね。
またお会いしましょう。
  • |2007.11.10(Sat)
  • |matsuyama
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