かつては1ヵ月も続いた盆行事

160815お盆①お盆ですね。ご先祖様の供養はされましたか。
仏教用語では盂蘭盆会(うらぼんえ)といいますが、その意味はサンスクリット語のウランバナからきたもので、「逆さ吊りにされたような苦しみ」を指します。その逸話がお釈迦様の弟子のひとりである目蓮(もくれん)の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」という経典に記されています(詳しくは過去記事「迎え火に昔日の想いをはせる盂蘭盆会」を参照)。
お盆は仏教用語である一方、民俗学者の柳田国夫氏による「お盆の語源は祖霊を祭祀するときの祭具の名である」との説もあります。
語源はともかく、お盆は先祖と向き合う特別な行事でもあります。長い年月を経て地域や宗教の影響を受けながら少しずつ変化して今日まで脈々と伝わってきました。


160815お盆②お盆は、旧暦7月15日を中心に行われてきましたが、明治の新暦採用に合わせて7月に行われる地域、1月遅れの8月に行われる地域、また旧暦どおりに行われる地域など主に3つの時期に分かれています。
全国的に見れば月遅れの「八月盆」がほとんどで、人が集まりやすい時期であること、農作業が一段落することなどが関係しているようです。新暦の7月に行われるのは東京や横浜などの都市部が多く、旧暦盆に忠実に行われている地域は沖縄に見られるようです。
旧暦の1月15日(上元)、7月15日(中元)、10月15日(下元)のことを中国では三元説と呼んでおり、このお祝い行事が日本に伝わり、祖先の霊を祀る行事と重なって、7月15日が定着してきたようです。


160815お盆③かつてお盆といえば一カ月にもわたる一大イベントでもありました。 一般的に「迎え盆」が行われる13日頃から、16日の霊を送り出す「送り盆」までがお盆として知られておりますが、今でも昔ながらのお盆の慣習を受け継いでいる地域などでは、1日、7日を盆入りとし、月末までの1か月近くをお盆期間として過ごすところもあります。
私の地域でも盆月になると1日と8日に先祖を迎える準備として松を明かし、送り盆が済んだ後20日と月末の松明しで、お盆を締めくくる風習が残っているんですね。


160815お盆④盆月に入ったら「盆棚」「精霊棚」といわれる棚を準備し、盆提灯を組み立てて飾りますが、一般的には仏壇の前にまこも(イネ科の水草)で編んだ敷き物の上に仏具と位牌と季節の果物などを置きます。
ほかに盆提灯に見立てたほおずきや、ミソハギの花、ナスやキュウリをさいの目に刻んで生米を混ぜたものに清水を満たした「水の子」といった器など、お盆ならではのお供え物をする地域が多いようです。
私の地域の曹洞宗では迎え盆となる13日の午前中、仏壇とは別に、仏具と位牌の他その時季に収穫できた野菜や果物を盆棚に供えます。さらに両側には栗の木の枝に仏札を吊るし、花と共に活ける風習があります。


160815お盆⑤そして14日の早朝には各家庭共こそって墓参りに出かけます。墓前には線香を立て、花、水、お茶、煮しめ、生米、お菓子などを供えます。小さい子供や孫たちのいるご家族では墓前で松を焚き、花火を明します。
多いところでは10数人の親戚縁者が集まり、それぞれ親戚の墓参りも同時に行われる墓参りツアーの始まりです。紫煙たなびく墓地は墓参りラッシュ。最後はお寺の本堂に立ち寄り、先祖の位牌を供養して解散。
親戚の先祖も一緒に供養して、なかなか合理的な墓参りです。


お盆は地域によって時期も違えば、迎え方や過ごし方も違いますが、遠く離れて暮らす兄弟親戚が一堂に集まることができる行事でもあります。古来から続く日本の伝統を大切に守りたいものですね。



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三陸の三大珍味に舌鼓

世界三大漁場といわれる三陸沖。深い入り江が連なるリアス式海岸は天然の良港で、新鮮な海産物は重茂(おもえ)漁港の市場に活気がみなぎります。
8月7日、5年前の東日本大震災の津波により、大打撃を受けた重茂漁港も「重茂味まつり」で復活。早朝から威勢のいい掛け声でスタートする市場も、この日は三大珍味ともいえる海鞘(ホヤ)、雲丹(ウニ)、鮑(アワビ)の海産物を携え、5千人程の観光客を出迎えました。

160810重茂味まつり

新鮮な海産物がおかずの定食は飛ぶように売れています。この日のゲスト小田代直子さんの歌声を聞きながらの食事は、まるでディナーショーでもあるかのように。午後からの特別ゲストは鳥羽一郎さんの漁港コンサートでした。

午前9時の開始早々長蛇の列が引きもきらず、その珍味を買い求めていました。殻付ウニ5個で500円、活アワビ1kg6千円、天然ホヤ1袋500円はあっという間に売り切れ続出。

160810雲丹

160810焼ウニ
発泡スチロールの箱に殻付ウニを詰め込む人。女性陣の手によって殻から剥きだされた焼ウニを求める人。中にはその場で殻をかち割り、黄色いウニの実を指で掬って食べる人も。ちょっと塩味の効いたとろけるような新鮮な味を賞味できるのはこの日だけです。

160810鮑
大きな水槽ではアワビ獲り体験。岸壁に激しく打ち砕く高波にも頑として剥がれない強靭な強さを持つ肉厚なアワビを大きなかぎ棒で獲ります。1人2個まで限定。手慣れた人は僅かな時間であっという間にゲット。なかなかうまいもんです。アワビは欲しいけど、腕に自信のない私は早々に退散(笑)。

160810海鞘
甘味があって肉厚な三陸重茂産天然ホヤ。海の香りが漂うホヤはそのままでも、わさび醤油でも、酢でも美味しくいただけます。今夜の酒の肴に欲しい一品ですね。

市場の復活とはいえ、まだまだ港湾工事は続いています。駐車場の確保もままならない中での海鮮フェア。地元重茂の皆さんの意気込みが伝わってきました。





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酷暑の中に秋の訪れ

160805秋の空

酷暑が続く日本の空。暑いながらも澄んだ空には、秋の兆しが見え隠れ。
空が少しずつ高く感じられ、もくもくとした夏雲の上に、刷毛で掃いたように流れる秋の雲。
暑さをもたらした高気圧が弱まり、高く澄んだ空には流れるように涼しげないわし雲、そしてうろこ雲。
アスファルトに固められた地上はまだ真夏でも、高い空には秋の気配が忍び寄っています。
8月7日からは二十四節気の立秋。
天高く馬肥ゆる「残暑」、もうすぐ美味しい季節がやってきます。


二十四節気
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第十三節気 立秋 りっしゅう           8月7日~8月22日

禾に火と書いて「秋」。禾(のぎ)は本来主食だったアワをさし、火は色づく、熟すを意味していました。秋は飽きるほどの食べ物で満ちあふれる実りの季節。立春からちょうど半年経過して、暦上の秋が始まります。
「秋が立つ」といっても、まだまだ真夏のまっ盛りで、どこにも秋の気配は感じられません。真夏日や熱帯夜はこれからもずっと続きます。

この日を迎えるとマスコミは「暦の上では秋ですが・・・」というアナウンサーの紹介で、北海道や高原から「秋の訪れ」を報道してくれます。言葉の上だけでなく、目や耳に涼しさを訴えてくれます。だからこそ、涼しい秋の訪れというのは喜しいものです。

太平洋高気圧の勢力も衰え始めると海にはクラゲが大量発生します。山の頂に登るとトンボが群雄を成して飛び交い、空にはブラシで描いたような雲が浮かんできます。8月ももう少しすると吹き抜ける風に、涼しさが伴い、秋っぽさを感じるようになります。涼しい秋を頭に思い描き、猛暑の夏を乗り切りましょう。

夏至と秋分の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分すると、この日から立冬の前日までが秋となり、日本の歳時記では翌日からの暑さを「残暑」といい、暑中見舞いから残暑見舞いに切り替わります。



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