彼岸は輪廻を超えた涅槃の境地
昨日3月19日には「第93回選抜高校野球大会」が甲子園球場において、32校の代表校による熱戦の火ぶたが切られましたね。開会式では初日に登場する6校の主将が参加し、仙台育英(宮城)の主将(3年)が代表して選手宣誓をしました。異例の長さとなる3分超の宣誓は強烈な印象でした。よくぞ長い宣誓文を球場一杯に響かせてくれました。「感謝」「感動」「希望」の3つの言葉は自身の、そして全国球児の思いだったのでしょう。全力を振り絞って優勝旗を勝ち取ってほしいですね。
さてさて3月20日は二十四節気の春分であり、春のお彼岸でもあります。3月17日から23日までの7日間が彼岸会です。その中日が春は春分の日、秋は秋分の日となります。そして太陽が真西に沈むのに因み、阿弥陀様の西方浄土に向かって手を合わせ、後生の安楽を願います。 ![]() 「彼岸」という言葉は、「彼方の岸」の略ですから、つまり煩悩の激流である海の「此岸(しがん)」から、修行によって海を渡りきり、輪廻を超えた涅槃の境地に入ることを意味します。特に菩薩の修行には「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と呼ばれる修行の種類がありますが、この「波羅蜜」というのは[パーラミター]の音写で、意味は「修行の完成」になり、それを表す意味の語が「彼岸到(到彼岸)」とされます。したがって、「波羅蜜」=「彼岸到」とは、「修行の結果、行くことの出来る理想的な場所」なのです。その修行の完成を期する期間が、彼岸会の一週間になります。彼岸への道は、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智恵の修行をしつつ歩まねばなりません。 それぞれに難しい修行になりますので、容易に完成することはかないませんが、お寺へのお参りの中で、少しでも心を安らかにし、この実践を目指していただきたいものです。我々が春と秋に行う「彼岸会」には、お墓にお参りをし、お花や線香を供え、真心の合掌を捧げる修行が必要です。これは一度行ったから、後はほったらかしにするのではなく、何度でも繰り返し行うことが肝心なのです。 (曹洞宗彼岸会より) ![]() 曹洞宗の教え【お寺参り】 お寺へは、ご本尊さまやご先祖さまにお餅、お菓子、果物などを供えてお参リします。また、お墓参リをして彼岸報恩の行事とします。遠方でご無沙汰の方は、ぜひお彼岸中にお寺やお墓にお参りしましょう。近所、親戚などへ手づくリのおはぎ、ぼた餅などを差し上げることなども、お彼岸にふさわしい心の温かさの現れです。 曹洞宗の教え【お墓参り】 お墓参りは、まず墓石と墓地のお掃除から。特に汚れやすい水鉢や花立てなどを念入リに清めます。古くなった塔婆は合掌して抜きとリ、お寺の指図で処分します。お墓がきれいになったら、清らかな水、線香、故人の好物などを供え、お坊さんに墓経をお願いして、まごころをこめ、合掌礼拝します。 我が家のお墓掃除は彼岸入り前か初日、掃除用具を持参し、落ち葉の溜まったお墓の周囲を竹箒で念入りに掃除。苔の付いた墓石や雨で野ざらしの花立てやローソク立てを雑巾がけで拭き清めます。お盆の時はこれに草刈りが加わります。これで約2時間。お墓掃除が終わったらご住職に挨拶。後日お墓参りを改め、お水や線香、ローソク、供え物などを彼岸会期間中に持参しお参りします。 これで身も心もさっぱり。六波羅蜜の修行の一つになりませんかね。ご先祖さまも喜んでいただけるかな。👴 土筆ん坊情報 早いですね。今年は芽を出しました ![]() ◆春分の七十二候は次の通り。 初候 第十三候(3/20~3/24)雀始巣(すずめ、はじめてすくう) 春の気、ますます盛んとなり、雀が巣を作りはじめる時季。 次候 第十四候(3/25~3/29)桜始開(さくら、はじめてさく) 本格的な春となり、ようやく桜の花が咲きはじめる時季。 末候 第十五候(3/30~4/3) 雷乃発声(かみなり、すなわちこえをはっす) 遠くで雷の声がしはじめる時季。 |
早春を彩る可憐な花々たち
世界各国では新型コロナのウイルスで右往左往しておりますが、お花の世界には影響ないんでしょうか。早春のこの季節、今年も色鮮やかで華麗な花々たちがその美しさを誇示してくれました。
近隣の庭先を彩る麗しき花々たち(水仙) 昨年3月31日に襲った早春の雪。黄色い独特の花が白い雪に埋もれていました。寒さに強い水仙は「雪中花」とも言われているようですね。今年は雪中花としての水仙を見ることはできませんでしたが、ウォーキングコースで十分楽しめました。。 ![]() 近隣の庭先を彩る麗しき花々たち(梅) 西日本の地域ではもうすでに梅の最盛期は過ぎていることでしょうが、こちらではこれからが梅のシーズンです。いつも4月の半ば頃が見頃の梅は、桜の開花と重なりコラボで鑑賞することもできます。今年の花見は自粛ムードになりそうですので、残念ですが楽しみも半減しそうですね。 ![]() 花の宝庫臼木山の可憐な花々たち(カタクリ) 市内では唯一の花の名所として親しまれている臼木山(うすきやま)。4月下旬ごろには沿岸の小高い丘に100種類、800本の桜が5月中旬まで美を競い合います。同時に4月の中旬にはカタクリの群生が見られます。暖冬だった今年は期待して行ったのですが、やはりまだ早かったようです。チラホラ咲いてるカタクリも見られましたが、蕾のまま下を向いた状態でした。残念。2週間早かったかな。写真は昨年のカタクリです。 ![]() 花の宝庫臼木山の可憐な花々たち(玄海つつじ) 入り口から臼木山までの通路片側に植栽されている玄海つつじは、淡紫紅色の可憐な花を満開にしてお出迎えしてくれました。名のとおり、玄海灘をはさんで九州北部と朝鮮半島に多くみられるようです。樹高60㎝位で常緑性の早咲き種ということです。枝先に多数のつつじ独特の花をつけていました。 ![]() 目を保養してくれる我が菜園の花々たち(クロッカス) クロッカスとサフランは似ている花だと言いますが、晩秋に咲くサフランに対し、早春に咲くこの花は明らかにクロッカスだと思います。丈夫で植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれます。無精者には孝行息子です。 ![]() 目を保養してくれる我が菜園の花々たち(ヒヤシンス) ヒヤシンスのことを風信子とも言います。2〜4月の開花期になると青色をした香りのよい花を茎の先端にたくさん咲かせ、穂のような形を作ります。菜園の中ではひと際目を惹く花ですね。 ![]() 今年も早春を彩る花達が咲き始めました。道の両脇や土手には野草の草花が芽吹いています。北国にもやっと春がやってきたようです。時季を見ながら東北の四季の花たちを追いかけてみます。 ただ今の二十四節気は「春分」です。詳しくは3月19日付の「二十四節気・春分」をご覧ください。次の二十四節気は4月4日の「清明」です。前日までにご案内いたします。 |
楽しい入学式のはずが
3月卒業式、4月は入学式。これ、日本の春の風物詩ですよね。真新しいランドセルを背負った小さな新入生を見れるのももうすぐです。ランドセルに背負われたようで可愛らしく微笑ましいものです。
ところが3月の学校行事には異変が生じました。新型コロナウイルスが蔓延し、感染防止のため臨時休校となりました。さらに卒業式は軒並み縮小、あるいは中止となり、巣立ちゆく子供たちの希望を奪い去ってしまう悪夢が続きました。 臨時休校となった学校には子供たちの歓声もなく、校庭は閑散としておりました。近所で遊ぶ姿もあまり見られません。各自家庭内で勉強をしていたんでしょうかね。いつもの年なら終業式が済んで始業式の始まるまでの、楽しい春休みの時期だったと思うのですが。 ![]() 一斉休校の要請は延長しないとの政府の発表に、臨時休校となっていた小中高校は4月の新学期から通常通り部活なども再開することになりました。これにより県内の公立学校は始業式や入学式について感染症対策を徹底した上で実施されることになります。 ある人はこんなことを呟いていました。「学校とか休みにしたのはあの時で良かったの? これからの方がもっと大変じゃないかって思いますけどね」。 ![]() オリンピックは新型コロナのパンデミック(世界的流行)のため1年延期されました。代表選手が1年後までにコンディションを維持させるのは大変なことですが、終息が見えない今、この決断も仕方ないのかな。延期の決断は大人のメンツだけの判断だったような気もしてなりません。 日本の歳時記として行われてきた学校行事とはいえ、鬱屈した子供たちの気持ちを考えれば、沈んだ気持ちを盛り上げる入学式として演出してほしいものですね。 ただ今の二十四節気は「春分」です。詳しくは3月19日付の「二十四節気・春分」をご覧ください。次の二十四節気は4月4日の「清明」です。前日までにご案内いたします。 |