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更新が遅れておりまして申し訳ありません。
只今、私事による都合のため、更新を停止させていただいております。 恐縮ですが、もう暫くの間お休みさせてください。コメント欄も同時に閉じております。 再開できましたら、これまでどうりのお付き合いをお願いします。 その間、機会がありましたら皆様のブログをお伺いしたいと思います。 |
絵筆では描けない「春はあけぼの」
昨日2月17日にはこの地方にとっての大雪が降りました。積雪としては12~3㎝でしたから大雪でもないんですが、湿った降雪の雪かきは老体にはしんどいんです。サラサラ雪だったら1~2時間で済んだのですが、湿った雪はほぼ日中の1日仕事でした。まだまだ名残雪ではないでしょうが、春先の雪はこんな雪が多いですね。
さてさて2月19日からは二十四節気の雨水になります。雨水の次候で七十二候の第五候は2月24日頃より「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」となります。 春は大気中に水滴や細かな塵が増え、山々に霞がかかりぼんやりと見えるようになります。このような春の霧は古来より霞と呼ばれ、人々は自然現象からも季節の移ろいを敏感に感じ取っていたのでしょうね。やがて訪れる季節に備え、農耕の準備に取り掛かっていたのでしょう。 霞がかかるとは微細な水滴が空中に浮遊するため、空がぼんやりして、遠方がはっきりと見えない現象を表しており、秋の霧も春の霞も同じです。類似した現象に靄(もや)という言葉があります。霞や霧は視界が1km未満の場合をいい、1km以上のときを「靄」として区別しているそうです。つまり霧の方が濃いんですね。 ![]() (2018年6月10日撮影) 霞みを食う生活ってよく言いますが、どんな生活なんですかね。一説には生活の手段がなく、食べる物も満足にない生活のことを言い、俗世界から超脱したような生きざまを例えるようです。しかし現実には「霞を食って生きるわけにはいきません。一切の欲望を捨てて読経に明け暮れた高僧の生涯は、まるで霞を食う生き方だったと聞きますが、修行に明け暮れた仙人でもあったのでしょうか。凡人にはとても真似はできませんね。 また、春の夜の霧や靄(もや)を「おぼろ」と呼んでおります。おぼろに霞んだ春の1日は時間帯によって呼び方が変わります。 例えば、春の夜が明けようとする頃は「春暁(しゅんぎょう)」、夜が明け始め物が見分けられるようになると「春曙(しゅんしょ)」と呼びます。春の昼のことを「春昼(しゅんちゅう)」といい、なかなか暮れきらないのんびりした夕暮れの感じを「春夕(しゅんゆう)」、夕暮れから少し時間が進み夜になって間もない頃を「春宵(しゅんしょう)」と呼びます。 ![]() (ストック写真) 枕草子の作者清少納言は「春はあけぼの」、いわゆる日の出前の空が明るくなる頃が一番美しい、と言っているそうですが、上の写真はまさに明け方に撮ったものです。自宅から1時間位車を飛ばした陸中海岸の北山崎付近で捉えた、春のあけぼのでした。この自然の色彩はこの時間帯でなければ見れない美しい自然色ですね。 2月19日からは二十四節気の「雨水」です。詳細は「暦生活。の雨水」をご覧ください。 |
学業の神様にお願いして合格祈願
雪に閉ざされている北国を除いて、季節はいよいよ春に向ってまっしぐらです。
梅の開花があちこちから聞かれ、野に山に野鳥の囀りが日増しに高まってきます。同時にこの時季は中学生や高校生にとって大きな重圧となる入学試験の季節でもあります。首都圏などの私立の学校や幼稚園では「お受験」と呼ばれ、小さいうちから壮絶な受験競争が行なわれています。 受験生やその家族は気が気でない毎日を送っていることと思いますが、シーズンになるとコンビニやスーパーなどで受験応援コーナーが設けられたり、験を担いだお菓子等が並びます。さらには様々な縁起の良い名前の駅などで、受験生の合格を願って切符が発売されたり、受験生にとって知恵を授け、合格へと導いてくれる神様、仏様はありがたい存在でもあり、藁にもすがりたい気持ちでしょうね。 ![]() (ストック写真) 菅原道真公を「学問の神様」と慕われる天神様の神社には、合格祈願を願う多くの受験生たちで賑わいます。合格者の発表に受験生が喜びあるいは落胆する姿は、このシーズンの象徴でもあり、「15の春」とも言われているようですね。うん、もう死語なのかな。 道真公は、学者の家に生まれてわずか5歳にして和歌を、11歳で漢詩を詠んで神童と呼ばれた雷の神様でもありました。彼は日本最高峰の学者の位である文章博士にわずか33歳で昇進しました。詩文の才能に優れ、正直な人柄もあって人々の尊敬を集めていました。だからこそ、現在でも学業の神様として天満宮には受験生のお詣りが絶えないのですね。 この時季神社の境内には学業祈願の絵馬を書く人も多く見受けられますが、 自分の住む地方の神社にも合格祈願を書いた絵馬がびっしりと吊るされております。天照大神を祀る八幡宮であって、決して天神様を祀る天満宮ではありません。にも関わらず合格祈願の絵馬は後を絶ちません。受験生にとって藁をもつかむ思いなのでしょうね。進学、資格、昇進などにチャレンジされる受験生の皆さま、道真公に合格を祈願しつつ、身も心も引き締めて、最後の追い込みに精を出しましょう。 ![]() (2016年2月15日撮影) ン10年前、自分にも高校受験の時代はありましたが、当時はまだ今ほどの競争率も高くなく、希望する高校にはだいたい入学できていました。大学や高校の数が少なかったからかもしれませんし、就職を希望する生徒が多かったせいなのかもしれませんね。 同じ学校から4~5人のグループで列車に乗り込み東京の会社などに集団就職していましたが、見送りに来た先生や親との別れが辛くてね。発車のベルが鳴って列車が動き出すと窓から身を乗り出して手を振ったり、女の子なんかは陰で泣いていました。希望にあふれる反面、未知の世界に飛び込む不安が錯綜していたんですね。東北への発着駅、上野に到着すると就職先の社長さんたちが迎えに来ていました。今なら新幹線であっという間ですけどね。別れの情緒は昔の方がありましたね。 その頃の社会現象となった就職列車を歌ってヒットした井沢八郎さんの「あゝ上野駅」なんて流行歌もありました。YouTubeで見つけました。今見ると懐かしくて、そのたびに涙が出てしまいます。バックに流れる画像の彼女、実を言うと当時の彼女だったんです。ウソ嘘、そんなことありえません。吉永小百合さんが主演していたなんて、知りませんでした。田舎者にとって、あまりにもイメージが良すぎます。あんな美人の娘が就職したらモテモテでしょうね。同時に悪い道に引きずられることも有るんですよ、気を付けないとね。 今の子供たちは受験競争で大変だと思いますけど、子供たちの教育を担う親御さんも大変ですよね。 住宅資金、老後資金と並び教育資金は、人生の三大支出に数えられます。住宅ローンを抱えながら、親の介護をしたり、子どもの教育資金を準備するのは大変でしょう。一人目は貯蓄で対応できても、二人目三人目になると資金不足になることもあると思います。 三菱UFJ信託銀行によると幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間で、各学年ごとの「学習費総額」を単純合計すると、すべて公立に通った場合では約543万円、すべて私立に通った場合では約1,833万円必要になるという結果を発表してました。 今では自分たちの時代にはなかった児童手当が支給されていますが、少しは教育費負担の軽減になりますでしょうか。とはいえ二人以上のお子さんを抱えるご家庭では、貯蓄や奨学金制度などを活用して自己防衛しなければならないでしょうね。 新型コロナウィルス感染予防で自宅待機など思い通りに受験できない現状があるかもしれませんが、頑張ってこの苦境を乗り越えましょう。長い人生で乗り越えなければならない苦境は何度もあるはずです。 2月4日からは二十四節気の「立春」です。詳しくは「暦生活。」の「立春」をご覧ください。 |